LPT annex

whatever LPT consists of

episode 1205 : Travel with hope, travel with joy : one

f:id:Tanu_LPT:20161225183417j:plain

「おじいちゃんに会いたい(前篇)」
 
 
 5月の連休を利用して、イギリスへ行った。3年前海外オークションで知り合い、今ではメールや電話で頻繁に連絡を取る昵懇の仲となったデイヴ翁も御年80、今は元気でもいつ急に連絡が取れなくなるかもしれない、これだけ仲良くして頂いて一度も会えなかったら一生後悔すると思い、お元気なうちに一目会いたいと思ったからである。2月末、おじいちゃんにご予定を伺うと「何と…遠路わしらに会いに来てくれるのかね?!万歳!万歳!!」と猛烈に喜んでくれた。電話におばあちゃんも出てくれた。…この猛烈っぷりは、ほんの序の口だった。

 ロンドンから列車で2時間、そこから車で小一時間、ピーク・ディストリクト国立公園内にあるお宅に伺うのだが、日本の感覚で余り長居してはご迷惑になると思い、空港到着後、時差調整を兼ね正味1日ロンドンに滞在し、週末からお宅に2泊させて頂き、帰国前日には再びロンドンに戻りたい旨伝えると、何と「ヒースロー空港迄わしが車で送っていくから、是非とも帰国する迄うちにおりなさい。途中、わしの親友宅で休ませて貰うし」と仰るので、そんな長距離をお年寄に運転させ、お友達にまで御厄介になるのは何とも恐縮だったが、一歩も引かないご厚意に甘え3泊する事にした。その上ロンドンから最寄駅迄の切符を手配して下さる際「何時頃こちらに来るかね」と聞かれ、少しでもご負担を減らそうと「昼頃でしょうか」と言いかけた所「朝8時?9時かね?」…ロンドンで5時起き?!さすがに自信がなかったので、正午前につく列車でお願いした。程なく、おじいちゃんから予約してくれた切符が届いた。中には

「夢と希望を抱いて 無事においで」

と書かれたカードと共に、1等車の切符が入っていた。

 日本出発までのメールには必ず「会うまであと何日」と書かれていた。一方、「ひとたびイギリスの土に足が触れた以上、全責任は我々にある。単独行動中の詳細な旅程表を我々に連絡し、危険な目にあっていないか、空港やホテル、駅についたらその都度必ず電話するように」と、初めてのお使いばりに心配している。そこでロンドンでは外出しても夕食はホテルで取る事にし、6時迄にホテルへ戻り電話します、と事前に伝えたが、色々見て歩くうちホテルに戻るのが6時を過ぎてしまった。部屋で一息ついてロビーに降りたら、フロントの女性が電話口で私の名前を口にしながらもめている。幸子は私ですが何か、と割って入ったら、電話の主はおじいちゃんで、心配でホテルまで電話をかけてくれていたのだ。なんでこうまで熱烈真摯にして下さるんだろう?

 翌朝、ホテルを早々に引上げ、いよいよおじいちゃん夫妻の待つチェスターフィールド駅へと手配して頂いた1等車で向かった。丁度イギリスも3連休の初日で車内は満席、降り立ったチェスターフィールド駅は昇降客でごった返していた。一通り人垣が切れると、遠くに大きく腕を広げたまま、笑顔で固まっている白髪の男性が見えた。…おじいちゃんだった。既に感動で顔が赤かった。
次回、感動の対面、そして幸子号泣、熱烈歓迎の理由が明らかに!!

May 2012

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 1 王様と私

f:id:Tanu_LPT:20161226224320j:plain

仲のいい台湾の従兄の長男の嫁がタイ出身の華僑で、(米デンバー大で知り合っていて、二人の共通語は今も英語で不思議)今年の夏休み、従兄の好意で私もタイの家族旅行に混ぜてもらった。

一生行くことはないだろうと思っていた国なので、せめてもの敬意の印しにタイ関連の映画でも見て歴史でも深められたらと思い、当然最初に思い出した映画が「王様とわたし」だったが、ユル・ブリンナーの強烈キャラ以外、何も深められなかった。
しかし現地に行って大納得した事があった。高い便座の上にのぼってしゃがんで、摑まるバーもない不安定きわまりない、最後に横にある水桶から柄杓で水を汲んでセルフで流す純タイ式トイレとかじゃない。
アユタヤ初日に泊まったタイ式B&Bだ。こんなところに何があるの?ここに道が?え?え?ここで親戚とはぐれたら、トラに食われるか、餓死するか、売られるか(売れね~よ!)そんな場所。なんでもかんでもタイ嫁Lyはスマホで調べながら貸切小型バス(フルーツ柄)の運転手に指示を出していく。
木造の、誰でもイメージできる、ああ~タイ~と思うその造り。何棟かあり、2階建てで中庭を挟んでコの字型。エレベーターなどないが中もすべて木造り。角の部屋をもらったが、どの部屋も一つの内ドアで繋がってて鍵はかかってるがグルッと行き来ができる。まあ、ホテル形式に改造したわけだ。私たち(総勢12人、5歳~78歳)以外に白人親子が数組滞在していた。ネットの普及でこんな人里離れた場所でも商売ができるのか~。部屋数あるしな~。生成りのカーテンから漏れる朝日と小鳥のさえずりで朝を迎えた。
朝食中、従兄が教えてくれた。「ここはもと大富豪の別宅でな。元々お妾さんたちの為に建てたんだってさ!わっはっは!」王様とわたしを地でいってる富豪が本当にいたのだ。こんなのほんの序の口。数々のすばらしい思い出を胸に刻めたタイ旅行だった。とにかく観光客が白人さんだらけなのに驚いた。それも英語圏じゃない白人。でもロイヤル・パレスで「押すんじゃね~よおおおお!」と丁寧な英語で私に絶叫させたのは、やはり中華大陸グループだった。
行きがかり上、到着初日、フルーツ柄バスでトイレタイムで寄ったど田舎のセブンイレブン(まわりは舗装も何もされてなくボコボコ)の純タイ式トイレの洗礼を受けた後、夕方6時だというのに車窓の右側に大きな虹が出て、「よく来たね~」といつまでもいつまでも伴走していてくれた。
王様と私(2枚組) [DVD]

ちょんまげ天国~TV時代劇音楽集~

ちょんまげ天国~TV時代劇音楽集~


 2002年発売から10年経った今もなお廃盤になっていない、TV時代劇主題歌集の決定版です。水戸黄門や暴れん坊将軍をはじめとするメジャーどころから、曲を聴いて初めて思い出すようなマニア好みまで全27曲、軽妙な曲を聴き進むにつれ、放映当時毎週欠かさず見ていた両親の後ろ姿を思い出したのと同時に、昨年末に終了した水戸黄門をもって民放での時代劇シリーズが絶滅した現代からは考えられない程時代劇とテレビが元気で、かつ人気シリーズの多くは家電メーカーや自動車メーカーなど大手企業の独占提供だった事を思うと、企業も本当に元気だったんだなあ、と、そんな所でも感慨深い一枚です。解説も秀逸。(ソニーミュージック、MHCL-161 )

Jan.2012

 

LPT annex news : In the court of Mampuku starts in 2017

f:id:Tanu_LPT:20161225185214j:plain

Team LPTの重鎮、音響担当Dr. Budgie、というよりLPTファンの皆様には「ジェントルマン」と言った方がわかりやすいですね。本編LPTでも2016年7月より大活躍のジェントルマンは、本来音楽を生業としている方で、おまけに無類の食いしん坊。本年1月よりLPT annexにて、溢れる食と音楽への愛を語ってくれることになりました。好きな音楽は、満腹感に通じる。しかしその満腹感は、必ずしも相手にとっては心地よいものではない…そう、読んでマンプク、聴いて胸やけ。そこがあなたのマンプク宮殿。Dr.Budgieジェントルマンの想いよ、届け!

毎月第4火曜日(火曜が第5週まである月は第5週)掲載!

 

マンプク宮殿 (In the court of Mampuku) 上半期スケジュール

第1回 2017年1月31日(火) 18:00配信

第2回 2017年2月28日(火) 18:00配信

第3回 2017年3月28日(火) 18:00配信

第4回 2017年4月25日(火) 18:00配信

第5回 2017年5月30日(火) 18:00配信

第6回 2017年6月27日(火) 18:00配信

 

※これまで連載していたmusic / filmは、第2~第4火曜日(または第3~第5火曜)のすき間に、残りカス原稿数点を投稿した後、終了いたします。長い間ご愛読ありがとうございました。

 

LPT annex news : New Life is Life starts in 2017

f:id:Tanu_LPT:20161225183417j:plain

2015年夏のLPT annex開始より長らくご愛読いただきました、店主タヌの企業コラム再編成記事、life is life。コラム連載終了が2013年初頭でしたので、そろそろ過去原稿が底をつきてまいりました。そこで、残り原稿そのまま新コーナーに移行し、引き続き書き下ろしコラムを新たに「New Life is Life」としてお届けいたします。企業コラム終了と入れ替わりに当ブログ、La Parfumerie Tanuが大々的にリニューアルし、ここまで成長させていただきましたが、企業コラムでは書けなかった事や、LPT本編と連動した話も登場しますので、どうぞお楽しみに!タイトルの元となったライバッハのLIfe is lifeのように、威風堂々New Life is Lifeをお送りします。毎月第3火曜日(火曜が第5週まである月は第4週)掲載!

 


Laibach - Life is Life

 

New Life is Life 上半期スケジュール

第1回 2017年1月24日(火) 18:00配信

第2回 2017年2月21日(火) 18:00配信

第3回 2017年3月21日(火) 18:00配信

第4回 2017年4月18日(火) 18:00配信

第5回 2017年5月23日(火) 18:00配信

第6回 2017年6月20日(火) 18:00配信

LPT annex news : Humble Mumble starts in 2017

f:id:Tanu_LPT:20161226224320j:image

2016年春、突如結成されたLPTのリアルイベント、Cabaret LPTのサポートメンバー、Team LPT。女性ユニット、ザ・ハンブルサーバンツと音響担当のジェントルマンことドクター・バッジーの3名にて構成されています。彼らは、すべて行きがかり上、店主タヌを手伝うはめになり「巻き込まれた」と言っても良い人々です。

ザ・ハンブルサーバンツの年長者、ハンブルサーバント1号・ぼんあね(略称ハン1)は、当初粛々と物販品制作、看板描き、Cabaret LPTの受付・物販対応に徹していましたが、ある時から毎週のように「ハンブルサーバントの独り言」と題し、映画評を送ってくるようになりました。香りが記憶に結び付くと忘れられない鍵となるように、ハン1にとって映画もまた、ある一コマ、ある言葉から彼女の人生が荒波のようにフラッシュバックする触媒のような存在。映画の話をしているのか、彼女自身を語っているのか。そんなハンブルサーバントの独り言、聞くも自由、流すも自由。毎月第2火曜日(火曜が第5週まである月は第3週)掲載!

 

Humble Mumble 上半期スケジュール

第1回 2017年1月17日(火) 18:00配信

第2回 2017年2月14日(火) 18:00配信

第3回 2017年3月14日(火) 18:00配信

第4回 2017年4月11日(火) 18:00配信

第5回 2017年5月16日(火) 18:00配信

第6回 2017年6月13日(火) 18:00配信

 

John Foxx & Louis Gordon / Neuro Video

Neuro Video (Live) [feat. Louis Gordon]

 

 昨年11月*ロンドンで行われたライヴを収めた最新作で、今月国内盤も発売されます。選曲はファン投票との事で、近作を中心に演奏していますが、「ガーデン」時代の作品も3曲持ってきており、中だるみがなく間髪入れない展開で、初期作品から新曲まで隔てなく盛り上っています。さすが本国、羨ましいなあ。相棒のルイ・ゴードンはよほど凄腕らしく、基本的に音程のあやしいジョン・フォックス先生の美声を全面フォロー、突然音階を下げようが声が出なかろうがライヴはノンストップ、ちゃんとアレンジの一部にまとめています。いい相棒と組めたのも才能のうちだね、良かったね先生、と思える珠玉作です。一日2回は聴いています。(Metamatic Records、META19CD)

 Nov. 2008

*2007年当時、ジョン・フォックスはルイ・ゴードンとのデュオでガンガンエレポップ黄金伝説的ライヴを展開していましたが、そのとき既に還暦、アラ還の先生にこの路線でずっと続けるのは体力的に厳しかったのか、ルイ氏ともコンビ解消、最近はすっかり枯れたアナログシンセものとか環境音楽系にシフトしてしまいました。今頃はちゃんと年金も貰って創作の足しにしていることでしょう。長生きしてね。