LPT annex

whatever LPT consists of

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 10 プリシラ

無意識だと思うが、私は案外ゲイものに寛容だ。選んで観ているわけではないが、偶然当たる確率が結構高い。しかし、タイで念願のオカマ・ショーが見れ、タイ旅行の経験のある友人に喜んで話すと、「うちの主人はあの中には絶対本物の女性が混ざってるんだっ…

マンプク宮殿9 ホヤとヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(後編)

私が中学生の時出版された北村昌士氏(故人、当時は音楽雑誌FOOL'S MATE編集長。)の著作「KING CRIMSON 至高の音宇宙を求めて」という書籍、乏しい小遣いの中から必死で入手し何度も読み返していた。(今でも手元にあるが手垢と破損で見るもおぞましい状態…

Episode 1709 : The Disappointed 2 / Ms. Ashura

練馬残念猫2 アシュラさん 主人と入籍して最初に住んだ集合住宅のそばには、小学校が隣接する公園があった。当時は沢山の動物が住みつき、それに対し誰もが何の疑問も抱かず温かく接していた。しばらく公園で暮らす間に頼れる人間と出会い、飼い猫に昇格する…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 9 ターザン:ROBORN

台湾の親戚で’15年末に亡くなった最年長の従姉の次男、建ちゃん(54)は奥さん共々日本の大学を出ていて、長女も今年日本の通訳養成コースに留学している。従姉の子供の方が私たちの年齢に近いので、若い頃から色々な形で縁があった。どうにもこうにも留学中か…

マンプク宮殿8 ホヤとヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(前編)

その昔、仕事から帰ってきた父が晩酌でサッポロを飲んでいる時、傍らの皿に入っているオレンジ色の憎い奴、臓腑を掘り出したように見えるそれが「ホヤ」なる海産物だと認識したのは小学校を卒業するかしないかの頃だった。父のみならずお盆などで親族が集ま…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 8 アキヤマの弁当

映画じゃないけど。 今は何でも食べれる時代だ。しかし、どうでもいいものが無性に食べたくなる。高校時代の母の弁当だ。キャラ弁でもなんでもない。質実剛健な弁当。匂いも色も移ってしまいそうな深めのタッパーにギュウギュウに詰め込まれた赤いスパゲッテ…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble Summer Special : Who Do You Think You Are(BBC) あるいはSuffragette(未来を花束にして)

2004年から好評を博しているUKの先祖探しTV番組、Who Do You Think You Are. そういえばイギリスの何人かの友達との会話にも何回か登場していた。先日4半世紀ぶりに会いにいったEssexのPeter親子は「探しても探しても、どこまでも貧乏だった。「Happy but Po…

マンプク宮殿7 ビッグマックとCLOSER

どこの地方都市でも大体そうだとは思うが、私の育った街も1980年代初頭位までは全国チェーン展開している外食産業、小売業系の店舗は殆ど進出して来ていなかった。地元資本のチェーン店、個人経営店舗で商店街は形成され、どこも18時、遅くても19時には閉店…

Episode 1707 : The Disappointed 1 / Ms. Kodera

練馬残念猫1 小寺さん 今から19年前の2月、婚約したばかりの主人と私は、新居の候補地を足で歩いて見ることにした。当時主人は世田谷に一人暮らし、私は池袋に家族と住んでおり、既に母が要介護状態だったので、独立しても通勤の行き帰りに実家へ寄る事が今…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 7 ヘレナ・ボナム・カーター

映画は大好きだ。私の人生から音楽と映画を除いたら生ける屍に、いやゾンビに、地縛霊になってしまう。(ほんとかよ)はまってしまうとひつこいので(ほんと)、例えば偶然BSとかで見かけたアメリカの人気テレビドラマとかが1、2年遅れで放送され気に入…

Portishead / Third

90年代にトリップ・ホップの金字塔として君臨したポーティスヘッド、10年振りの新作です。前作までのひしひしとした底冷え感はそのままに、壁の分厚さが加わって、無防備な薄着感(それをヤラセ感とも呼ぶ)から万全な寒さ対策を施して業務用冷凍庫に突進して…

マンプク宮殿6 100円タンメンとMarquee Moon

上京して最初に住んだ街は中央線の西八王子駅前から歩いて15分の散田町という所。通学に使うバスの停留所から近い&家賃安い割にまあまあ広い間取り(四畳半+三畳、風呂なし、トイレ共同)という理由で決めた物件だったが、住んでみるとこれがまた大変。1階…

Episode 1706 : I would talk about it when I went to heaven 1

冥途の土産話 1 これだけは墓場まで持って行き、鬼籍の人びとに是非とも聞いて頂きたい「冥途の土産話」を、墓場へ行く前に備忘として綴っておこうと思う。 今から7年前の5月、介護中だった父が亡くなった。生前の父や看取り介護については過去に書いたが、 …

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 6 お父ちゃんの初七日 Seven Days in Heaven:父後七日

台湾の葬式は変わっている。まあ、アジアはどこもそうだと思う。あっちから見たら日本の葬式はかなり楽な「手抜き」に見えるらしいが。 ハーフなもので、台湾の葬儀には数回呼ばれた。日本のように亡くなった後1週間以内にはすべて終わってるとか、そういう…

Metro / Metro

私の今年上半期ベストに輝く1枚です。70年代モダンポップですが、美しい旋律にのる歌詞は、韓流も真っ青のベタベタ悲恋もの。中心人物のダンカン・ブラウンはVo.のピーター・ゴドウィンとはゲイのカップルだったらしく、破局後脱退。闘病の末‘93年に逝去しま…

マンプク宮殿5 南部煎餅と偽り

実家から東京へ出てきて驚いたのが食料品店の煎餅陳列棚に南部煎餅が殆ど見当たらない事だった。家の食卓上に煎餅が置いてあればそれはほぼ南部煎餅、それ以外のものは稀であった環境で育っていた私にとって地域的な食文化の差異を思い知らされた一件。食文…

Episode 1705 : The Disappointed / prologue

練馬残念猫 序章 練馬に住み始めて19年になる。すなわち生まれてから来し方ざっくり6割を池袋、4割を練馬で暮らしたことになるが、実家も現在の住まいも賃貸住宅の為、基本的に動物は飼えない。こっそりインコや魚を飼ってもみるが、主人も私も実は大の猫好…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 5 真珠の耳飾りの少女

台湾は様々な国に支配されてきた。明の一部としてオランダと戦った17世紀。結局1624~1662年の37年間も南部を首都として統治されていた。その中心地に建てられたゼーランダ城は今でも観光の名所だ。台北とは違い、何かのどかな台南。父も南部麻豆(まとう…

Curved Air / Live

1975年リリースされた初期ライヴのリマスターです。どうもこのライヴは、バンドが活動停止中に興行主の金策でやらされたらしく、本来は鈴を転がしたような美声の紅一点、ソーニャ・クリスティーナが一転、頭にたらいでも落ちたかの如く狂唱、完全に針が振切…

マンプク宮殿4 コッペパンとThe Voice of America

いつの間にか全国区で知名度があがってしまっていた地元のパン屋「F田パン」。私が高校生の頃は昼飯前、3時限目の終わりくらいに学校に売りに来る新陳代謝全盛期の餓鬼御用達のパン屋だった。 かなり大きなコッペパンの横に切れ目を入れて様々な具を入れて…

episode 1208 : nephew K's extraordinary life chapter II

「甥っ子Kの非日常Ⅱ」 父が逝って3度目の夏が来た。毎年旧盆に催される霊園での行燈供養に今年も姉妹揃って参加した。今年は、長らくの地方ゲーセン赴任が昨春漸く終了し、晴れてゲームソフト開発会社の本社勤務となり東京に戻ってきた甥っ子Kも来てくれる…

ハンブル・サーバントの独り言 Humble Mumble 4 リリーのすべて The Danish Girl

台湾の親戚と初めてタイに行く事になった時、適当に購入したガイドブックでタイは国民の約1割がレディ・ボーイだという衝撃的情報を得た。確かにその筋のコンテストもあり、日本のタレントが優勝するくらいだから、その手の方々が生きやすい国なのかもしれ…

The Smiths / The Sound of The Smiths

80年代のマンチェスターを代表するギターバンド、ザ・スミスの2枚組ベスト。3分前後と短くメリハリの利いた曲構成、J・マーの天才的なギターワーク、嫌味な歌詞を風呂場の鼻歌ばりに気持ちよく歌い上げるモリッシーのヴォーカルが当時の音楽シーンを席巻…

マンプク宮殿3 学食ラーメンとSEX GANG CHILDREN

当時通ってた高校から自転車で10分程走らせると地元国立大学のキャンパスへ辿り着けた。 親から貰っていたお小遣いは月¥2,500。80年代の国内盤新譜LPの定価は大体¥2,800。再発廉価盤でようやく¥2,000。単純に考えて新譜だと2月で1枚しか買えない。廉価盤…

episode 1207 : Axis of dining evil

「食堂の三悪」 家の近所にこの辺では珍しい個人系和食居酒屋が昨年オープンし、結婚記念日のお祝いに、平日だったが先に私が店に入り、追って主人が職場から駆付ける事にした。店の外は地引網やガラス球の浮子が玉砂利の上に飾られ「○○港網元△△」等関東近郊…

ハンブルサーバントの独り言 Humble Mumble 3 裏切りのサーカス Tinker Tailor Soldier Spy (2012)

先般、某国最高指導者の義理の兄が、何者かによって滞在先の某国空港で毒殺された。工作員...スパイ...一体誰が?まるで映画のように。私は政治経済はまるっきりわからない。スパイ小説なども読んだことがない。しかし、ただの名もない中年女として痛く感じ…

Manfred Mann Chapter Three / Volume One

昨年(注:2009年)紹介した'Volume Two'の前年(1969)に発表された、こちらが1stです。これからいよいよ時代が混沌としてくるぞ、といった予兆ふんぷんな耳元絶叫サウンドは次作と同様ですが、押しの強いベースと破裂するホーンセクションが織り成す筋弛緩的グ…

マンプク宮殿2 新巻鮭と怪奇骨董音楽箱

私の住んでいた地域の海沿いでは冬になると鮭が遡上してきて、沿岸部に住んでいる親族から新巻鮭が届くのが恒例になっていた。届いたら外の物干し竿に吊るして保存、冬は最低気温が-15度、最高気温も零下を上回る事が少ないこの季節は冷蔵庫要らず、食べる時…

episode 1206 : Travel with hope, travel with joy : two

「おじいちゃんに会いたい(後篇)」 海外オークションで知合ってから3年、遂にイギリスのデイヴおじいちゃんとご対面の日が来た。駅で両手を広げ待ち構えていたおじいちゃんに、むぎゅうううとハグされ、ぶちゅううううと真正面キスされ「よう来た、よう来…

ハンブル・サーバントの独り言 Humble Mumble2 フル・モンティ

昨今、介護問題は避けて通れない。今、イギリスの古い友達が母親の介護に直面している。 独身の彼は介護に専念するため10月で退職した。幸い、妹夫婦とも連携プレーを取っていて時折近況をメールしてくれる。エリザベス女王にそっくりで、自分の亡き母と同…