LPT annex

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life is life

episode 1204 : A Torrential service

「ゲリラサービス提供中」 天気の良い日は会社から大手町まで歩いて帰る事が多い。先日、八重洲仲通りを通り東京駅へ向かう際、ふと進行方向左側に蕎麦屋が3軒横並んでいる事に気づいた。立喰そば屋、隣も立喰い、そのまた隣は普通のそば屋…あれ?真ん中の…

episode 1203 : Sakuradai Curry War : two

「桜台カレー戦争(後編)」 城北の住宅地・桜台で勃発した2軒のインドカレー屋による熾烈な戦いは、後発の店が前振りなく閉店した事により膠着したが、それは新たなるフェーズへ向かう静寂に過ぎなかった。立春を目前にした1月の終わり、またも告知なく内装…

episode 1202 : Sakuradai Curry War : one

「桜台カレー戦争(前編)」 開国後、日本人のカレー好きは周知の事実で、家庭で作る欧風カレーは勿論、近年ではサラサラで激辛なインドカレーもすっかりお馴染みになった。先日、桜台は個性派ラーメン激戦区だと紹介したが、昨年からもう一つ、熾烈な闘いを繰…

episode 1201 : Current funeral style in UK

「イギリス葬祭事情」 海外オークションがご縁で知り合ったイギリスの老紳士と仲良くなって3年になる。流石は天下の英国紳士、メールや電話では強烈なブラックジョークとウィットにいつも一本取られっぱなしだが、そんなデイヴおじいちゃんの愛妻、ジルおば…

episode 1112 : Thriving leads to a breakdown

「商売繁盛、それ以上」 わが街、桜台は数年前から個性派ラーメン激戦区として各店舗が日夜しのぎを削っているが、三田に本店を持ち、そこから暖簾分けした数ある支店でもトップクラスの味と評されるラーメン店は、暴力的な麺と具の量に始まり、トッピングを…

episode 1111 : Suzhou Serenade

「蘇州夜曲」 今秋、9年ぶりに上海へ行った。正確には蘇州に近い、外国企業を誘致した経済特区で商売をしている台湾人の従兄が、遊びに来いと招待してくれたのだ。9年ぶりに訪れた蘇州は、日本で言うなら明治から平成へと一気にタイムスリップしたようなギャ…

episode 1109 : Danger Spot

「デンジャースポット」 桜台に住んで14年目になるが、住み始めた頃はぼろぼろの駅舎にぱっとしない駅前、地味な住宅街という印象だったのが、駅が高架になってから徐々に再開発が進み、最近では個性派ラーメン店の激戦区となったりして、あちこちで行列がで…

episode 1108 : Little morning spod

「朝活!小学生」 ここ数年の流行で、語尾に活の字をつけて「~活」と称する団体行動のトレンドをメディア先行で作り上げている。少し前は「婚活」、最近はもっぱら「朝活」だろうか。朝に弱く、夜にも弱い私にとって朝は、記憶力が高い時間でも、何かを能率…

episode 1107 : Gimme, Shelter ! : two

「ギミー、シェルター!(後編)」 主人の大学OB音楽サークル合宿に、原曲も知らずにコーラスで参加する事になった私は、それが恐ろしく安請合いだった事に気づくも後の祭り、高まる先輩達の期待に応えようと必死に努力はしたものの、一介の中年OLがいきなりソ…

episode 1106 : Gimme, Shelter ! : one

「ギミー、シェルター!(前編)」 一昨年より私も毎年参加する事になった、主人の大学OB音楽サークル合宿の事前会合に参加した。会合では合宿で演奏するバンドや曲が参加者によって正式に決まり、その日より合宿本番に向け一ヶ月、各バンド怒涛の練習が各地で…

episode 1105 : A Real Life

「ほんとうの世界」 さきの大震災で運行に甚大な支障が発生した東北新幹線は、途中最大余震に阻まれながらも4月29日、遂に全線開通を果たし、減速ではあるがバスや自動車で何時間もかけたり迂回ルートなど不慣れな手段での移動より遥かに楽に東北入りができ…

episode 1102 : Meet & Greet !

「潜入!!韓流イベント」 先日、主人が休日出勤する事になった。主人が勤めるレコード会社に所属する男性韓流グループのイベント立会で、参加するファンの誘導整理にあたるという。終わったら夕食でもどうか、折角だからイベントも見にくればというので、韓…

episode 1101 : Snow on the New Town

「ニュータウンの雪」 大晦日から元旦にかけて全国的に大雪となり、帰省した盛岡もご他聞に漏れず大晦日の早朝から元旦の未明まで、降雪地帯としても近年稀に見る積雪となった。主人の実家は盛岡市内のニュータウン第一期区画で、初期入居から40年が経ち、急…

episode 1011 : Kaohsiung in flood : two

「高雄冠水(後編)」 台湾入りして3日目、いよいよ台風が上陸しようとする最中、私達は従姉の次男・建ちゃん夫婦の案内で父の故郷・麻豆から台南へと向かった。道すがら、台南の史跡である鄭成功がオランダ人を排除した城跡などを車で走ってくれるが、人っ…

episode 1010 : Kaohsiung in flood : one

「高雄冠水(前編)」 父の百か日が過ぎ、秋のお彼岸に入ろうとする9月半ば、台北に住む従兄の招待で4年ぶりに三姉妹全員で台湾へ行った。三姉妹揃っての旅行は実に40年ぶり、さらに台湾へ揃って行くのは初めてだ。従兄も、5日間の旅程にできるだけ多くの…

episode 1009 : Walking lesson

「ウォーキング・レッスン」 先月、通っていたフィットネスクラブが閉店したので、全く運動しなくなるのもどうかと思い、秋からはウォーキングに力を入れることにした。運動として歩くのだから、一度正しいウォーキングを身につけたいと思い、たまたま春に買…

episode 1008 : The other side of the Boom

「ブームの裏側」 ここ数年、右肩上がりで山ブームとマラソンブームが来ているが、皇居周辺ではランナーが飽和状態で接触事故も多発、また各地で行なわれるマラソン大会は、参加受付があっという間に定員オーバーとなり、いつも参加しそびれて悔しい思いをし…

episode 1007 : Thriving or not

「拡大路線」 地元西武線某駅前に昨年末、若い大将が一人で切盛りするたい焼きやができた。営業時間は12時から夜8時までで木曜定休、3人も入ったら動けない程の手狭な店だが、定番の小倉あん、カスタードに限定の味が一つ、と3つの味があり、昼時には焼上…

episode 1006 : The Last 4 days of Dad

「看取り介護」 先月、彼岸の頃より肺炎を起こし入院していた高齢の父が、快復の見込みなしとの判断により、入所先の特養に看取り介護のため戻ってきた。看取り介護とは、家族に代わって介護施設が中心となって、自宅ではなく施設内で「看取る」事だが、病院…

episode 1005 : Nephew K's extraordinary life

「甥っ子Kの非日常」 連休明け、久し振りに長姉の長男に会った。甥っ子は大学院を卒業後、好きなゲームソフトの開発に携わりたいと大手ゲーム会社に就職したが、まずは現場を経験する為に本社勤務ではなく全国の系列店、所謂ゲームセンターに配属となった。…

episode 1003 : Shot by both sides

「挟み撃ち」 昨年から姉の紹介で西荻窪の鍼灸院に通っている。自分より少しだけ若い女性鍼師が自室で開業している小さな鍼灸院だが腕は確かで、生まれつき目が悪く、幼少の頃から悩みの種で初診時「背中の色が違う」と驚かれる程の執拗な肩凝りと目の疲れが…

episode 1002 : No Longer Human

「踊るダメ人間」 年始に罹病した胃腸風邪が治りきらない1月のある日、桜台の焼肉屋からDMが来た。岩手の黒毛和牛、門崎丑(かんざきうし)を振舞うこの店は、直営牧場を持ち精肉販売も行う本格派で、一関の本店から来たDMには、本店でのセールに併せて…

episode 1001 : I'm Only Human, Of Flesh and Blood I'm Made...

「正月太りはこれで解消!」 正月が終わると、題目のような特集があちこちで出現する。確かに年末年始は何かと暴飲暴食がついて廻るものだ。忘年会をクリアし、年始の帰省や新年会が片付くと、一回りスケールアップした自分へ「今年の目標」などと称して戒め…

episode 0912 : Goodbye, Kabuyoshi

「さよなら、カブヨシ」 両親の介護が本格化した5年前、車はおろか免許すら持っていなかった私は、実家や両親の入院先へ通う足として、バイクがあれば便利だろうと思い、一念発起して原付免許を取り、合格したその足で近所のバイク屋へ行き、現金払いで新品…

episode 0911 : Infected islands

「感染列島」 10月の半ば過ぎから何となく咳込むようになった。別段体が辛いわけでもなく、熱もないので今大流行している新型及び旧来型インフルエンザではないと思ったが、咳は日に日に酷くなり、10月の最終週からは毎晩発作的に出る激しい咳で目が覚め、何…

episode 0910 : The lovers at Tokyo Station

「恋人たちの駅」 秋だ。たまにはしっとりと恋の話でもしよう。 東京の表玄関・東京駅は、昇降客が1日60万以上と大変な数の人々が去来する。近年の丸の内再開発で、商業施設の充実は目を見張るものがあり、会社からも徒歩圏内なので、残業帰りに同僚と散歩…

episode 0909 : Falling apart

「瓦解」 8年前より、ある生協から食品・日用品を宅配で購入している。商品自体は少々高いが味も品質も良く、長らく愛用している物が多数ある。毎週一通りの物が届くのは何より助かる。だがターゲットが子有り専業主婦家庭らしく、平日夜間や土日は電話対応…

episode 0908 : The Goddess of gold dust

「砂金の女神」 理化学用品で、スクリュー管瓶というものがある。スクリュー式のキャップで密閉し、粉末や液状の試料を保存するガラス瓶の事で、本来は理化学的分析・保存用途に使われるのだが、液漏れしない・開け閉めが簡便等の利点から、個人の香水やアロ…

episode 0907 : Their summer ends

「夏の終わり」 毎年5月の連休が明けると主人は、突如ギターを弾きまくり出す。主人は大学時代音楽サークルに所属し、サークルOBのバンド合宿が毎年7月上旬にあるからだ。山中湖のロッジ兼リハーサルスタジオを貸切り、普段自分達がやっているバンドは勿論…

episode 0906 : Is Aska OK ?

「ASKAはいいのか」 先週末、近所の焼肉店に行った。一応鋼鉄婚式(!)だったので奮発したのだが、あまりに美味しかったのでコース料理をまっしぐらに食べ続けたら、1時間もしないうちにデザートが出てしまい、店は家から目と鼻の先で、8時に出かけ9時には…