Subscribed unsubscribe Subscribe Subscribe

LPT annex

whatever LPT consists of

The Mars Volta / The bedlam in Goliath

本年グラミー賞を獲得したマーズ・ヴォルタの、受賞曲を収録した4作目「ゴリアテの混乱」です。このアルバムにはとにかく「隙間」がありません。急勾配を転げ落ちてくる火砕流ばりの強烈な演奏に、脳天直撃のファルセットヴォイスが追討ちをかけ、あとひと…

episode 1010 : Kaohsiung in flood : one

「高雄冠水(前編)」 父の百か日が過ぎ、秋のお彼岸に入ろうとする9月半ば、台北に住む従兄の招待で4年ぶりに三姉妹全員で台湾へ行った。三姉妹揃っての旅行は実に40年ぶり、さらに台湾へ揃って行くのは初めてだ。従兄も、5日間の旅程にできるだけ多くの…

キッス/地獄の狂宴-Rock the Nation Live !

キッスのライブは、この曲は火柱、この曲には血へど…と数々のお約束があり、歌舞伎の十八番にも通じる普遍性が、親子2代に亘り愛される理由でしょう。客席にも、親の絵心のなさで凄い顔をしている子供が沢山いました。ポール・スタンレーの、ドリフの長さん…

episode 1009 : Walking lesson

「ウォーキング・レッスン」 先月、通っていたフィットネスクラブが閉店したので、全く運動しなくなるのもどうかと思い、秋からはウォーキングに力を入れることにした。運動として歩くのだから、一度正しいウォーキングを身につけたいと思い、たまたま春に買…

Ultravox / Systems of Romance

以前紹介したJ・フォックス在籍時の作品です。1978年発表後脱退しましたが、私は彼がいた頃の、パンクの終焉とテクノの黎明がないまぜで、情熱的でいてどこか傍観している空気感が好きで、中でもこの作品は、今聴いても少年が少年でなくなっていく狭間みた…

episode 1008 : The other side of the Boom

「ブームの裏側」 ここ数年、右肩上がりで山ブームとマラソンブームが来ているが、皇居周辺ではランナーが飽和状態で接触事故も多発、また各地で行なわれるマラソン大会は、参加受付があっという間に定員オーバーとなり、いつも参加しそびれて悔しい思いをし…

スカイ・クロラ

昨夏はカンヌ、その後も世界の映画祭に出没している押井守の最新作です。主人公の少年を含め大人や子供、皆それぞれの形で思いやりのある暖かい人達ばかり登場する中、なぜかヒロインだけが突出して破綻しているのが一応ストーリーの牽引力になっているので…

episode 1007 : Thriving or not

「拡大路線」 地元西武線某駅前に昨年末、若い大将が一人で切盛りするたい焼きやができた。営業時間は12時から夜8時までで木曜定休、3人も入ったら動けない程の手狭な店だが、定番の小倉あん、カスタードに限定の味が一つ、と3つの味があり、昼時には焼上…

Virgin Prunes / ...If I die, I die

U2とメンバーが血縁かつ幼馴染という関係から世に出た稀代のゴシックバンド、V・プルーンズの2ndアルバム(1982)です。音楽性の全く違うU2の前座で「耳の遠い婆さん&小太りのうるさいおばさん」みたいなコントを繰り広げていた意味不明の彼らが、瞬間芸とは…

episode 1006 : The Last 4 days of Dad

「看取り介護」 先月、彼岸の頃より肺炎を起こし入院していた高齢の父が、快復の見込みなしとの判断により、入所先の特養に看取り介護のため戻ってきた。看取り介護とは、家族に代わって介護施設が中心となって、自宅ではなく施設内で「看取る」事だが、病院…

劇場版仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

仮面ライダーと暴れん坊将軍が江戸時代で共に闘うという荒唐無稽な設定に惹かれ、劇場まで観に行きました。当然親子連ればかりですが、よく見ると大きいおともだちもチラホラ来ていました。さぞ破綻した話と思いきや、思った以上に自然に、しかも効果的に描…

episode 1005 : Nephew K's extraordinary life

「甥っ子Kの非日常」 連休明け、久し振りに長姉の長男に会った。甥っ子は大学院を卒業後、好きなゲームソフトの開発に携わりたいと大手ゲーム会社に就職したが、まずは現場を経験する為に本社勤務ではなく全国の系列店、所謂ゲームセンターに配属となった。…

U2/WAR(闘)

今や世界的スター、U2の3作目です。彼らはこれを引っさげて1983年に初来日し、「夜のヒットスタジオ」にも出演。当時は余りにルックスが貧乏臭かった為、まさかこんなにビッグになって社会的にも発言権を持つようになるとは思いませんでしたが、サウンド…

episode 1003 : Shot by both sides

「挟み撃ち」 昨年から姉の紹介で西荻窪の鍼灸院に通っている。自分より少しだけ若い女性鍼師が自室で開業している小さな鍼灸院だが腕は確かで、生まれつき目が悪く、幼少の頃から悩みの種で初診時「背中の色が違う」と驚かれる程の執拗な肩凝りと目の疲れが…

LPT annex temporary closed

LPT annex ファンの皆様へ架空の香水店La Parfumerie Tanuと併せてLPT annexのご愛読をありがとうございます。今月から、LPTの新企画の準備で多忙のため、誠に勝手ながら予約配信/投稿作業をしばらくお休みさせていただきます。再開は7月後半、金曜日配信のl…

攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society

電脳がらみな国際的政治腐敗の成敗とストーリーは相変わらずですが、そこに高齢少子化が絡み、いきなり現実味が強くて何となく地味な印象です。映画「攻殻機動隊」「イノセンス」も観ている人には思わずニヤリなモチーフがあちこち散りばめられていて、オマ…

episode 1002 : No Longer Human

「踊るダメ人間」 年始に罹病した胃腸風邪が治りきらない1月のある日、桜台の焼肉屋からDMが来た。岩手の黒毛和牛、門崎丑(かんざきうし)を振舞うこの店は、直営牧場を持ち精肉販売も行う本格派で、一関の本店から来たDMには、本店でのセールに併せて…

John Foxx / A New Kind of Man

'83年の初来日以来、実に25年ぶりの再来日*を果たしたジョン・フォックスの来日記念盤で、初期作品のみをプレイした昨年のメタマティック・ツアーの模様を収めたライヴです。既に50半ばのF先生ですが、30前だった初来日と比べて猛烈にパワーが増幅、キーボー…

episode 1001 : I'm Only Human, Of Flesh and Blood I'm Made...

「正月太りはこれで解消!」 正月が終わると、題目のような特集があちこちで出現する。確かに年末年始は何かと暴飲暴食がついて廻るものだ。忘年会をクリアし、年始の帰省や新年会が片付くと、一回りスケールアップした自分へ「今年の目標」などと称して戒め…

ヘアスプレー(ジョン・ウォータース監督)

ロードショー中の「ヘアスプレー」の、これが本家です。本来は痛烈な人種差別・格差差別反対を謳うブラック・コメディなんですが、リメイク版はどうなんでしょうか。おまけに主人公の巨漢ママを特撮でトラボルタが演じ、ライバルのママをM・ファイファーが…

episode 0912 : Goodbye, Kabuyoshi

「さよなら、カブヨシ」 両親の介護が本格化した5年前、車はおろか免許すら持っていなかった私は、実家や両親の入院先へ通う足として、バイクがあれば便利だろうと思い、一念発起して原付免許を取り、合格したその足で近所のバイク屋へ行き、現金払いで新品…

Section25 / Always Now

ファクトリー創成期より現在も細い脈ながら活動を続けているセクション25の1stアルバムです。先月末リーダーのラリー・キャシディが56歳で亡くなり、公式HPには葬儀の詳細、献花香典受付ご案内、果ては英インディペンデント紙に長々と追悼文まで載ったり、あ…

episode 0911 : Infected islands

「感染列島」 10月の半ば過ぎから何となく咳込むようになった。別段体が辛いわけでもなく、熱もないので今大流行している新型及び旧来型インフルエンザではないと思ったが、咳は日に日に酷くなり、10月の最終週からは毎晩発作的に出る激しい咳で目が覚め、何…

Iron King : The Complete Series

2007年アメリカで発売されたアイアンキングの全話集です。1972年の放映当時人気絶頂だった石橋正次と浜田光夫をキャストに持ってきたのが災いし、二人のギャラで制作費の殆どが消えてしまったため、肝心のロボットや特撮にさっぱり予算が回らず、モーレツに…

episode 0910 : The lovers at Tokyo Station

「恋人たちの駅」 秋だ。たまにはしっとりと恋の話でもしよう。 東京の表玄関・東京駅は、昇降客が1日60万以上と大変な数の人々が去来する。近年の丸の内再開発で、商業施設の充実は目を見張るものがあり、会社からも徒歩圏内なので、残業帰りに同僚と散歩…

Fra Lippo Lippi / The Early Years

ノルウェーのAORデュオ、フラ・リッポ・リッピがまだ「オスロのジョイ・ディヴィジョン」と評されていた時代、初期2枚のカップリングアルバム。2枚目にあたる"Small mercies"が、今聴くとピアノがラジオ体操第2みたいな一方で、陽射にきらめく静謐な雪…

episode 0909 : Falling apart

「瓦解」 8年前より、ある生協から食品・日用品を宅配で購入している。商品自体は少々高いが味も品質も良く、長らく愛用している物が多数ある。毎週一通りの物が届くのは何より助かる。だがターゲットが子有り専業主婦家庭らしく、平日夜間や土日は電話対応…

episode 0908 : The Goddess of gold dust

「砂金の女神」 理化学用品で、スクリュー管瓶というものがある。スクリュー式のキャップで密閉し、粉末や液状の試料を保存するガラス瓶の事で、本来は理化学的分析・保存用途に使われるのだが、液漏れしない・開け閉めが簡便等の利点から、個人の香水やアロ…

シガー・ロス/HEIMA~故郷

世界を席巻したアイスランドの4人組、シガー・ロスが「故郷への贈り物」として無料で全国ツアーした模様のドキュメンタリーと、テレビ中継まで行われた首都レイキャビクでのライヴを収めた2枚組です。馴染みのない国ですが、火山砂漠に覆われた白夜の小国、…

Born into the waves / And Also The Trees

通算13枚目にとなる、2016年3月リリースの新譜です。アルバム完成直前に突如イアン・ジェンキンス(B)が脱退した上、華を添えていたキーボードもこの作品では一切参加しておらず、AATTはこの作品後からサイモン(Vo.)とジャスティン(G)・ジョーンズ兄弟とポー…

episode 0907 : Their summer ends

「夏の終わり」 毎年5月の連休が明けると主人は、突如ギターを弾きまくり出す。主人は大学時代音楽サークルに所属し、サークルOBのバンド合宿が毎年7月上旬にあるからだ。山中湖のロッジ兼リハーサルスタジオを貸切り、普段自分達がやっているバンドは勿論…

FAD GADGET BY FRANK TOVEY

今年没後10年となりNYでは大々的な回顧展も行われた英エレポップ界の裏番長、ファド・ガジェットことフランク・トーヴィの足跡をまとめた2DVD+レアトラック集2CDの4枚セット盤です。白眉はこのDVDで、彼の長女が監督したドキュメンタリーと初期から死の直…

episode 0906 : Is Aska OK ?

「ASKAはいいのか」 先週末、近所の焼肉店に行った。一応鋼鉄婚式(!)だったので奮発したのだが、あまりに美味しかったのでコース料理をまっしぐらに食べ続けたら、1時間もしないうちにデザートが出てしまい、店は家から目と鼻の先で、8時に出かけ9時には…

Lee Ranaldo / Between the Times and the Tides

ソニックユースの浪人生風情ギタリスト、リー・ラナルドの初歌ものソロアルバムです。バンドはフロント2人が離婚して以来活動していない様ですが、このままソロで良いのでは、と思う程の秀作で、白眉は1曲目でストーンズの黒く塗れ!のイントロフレーズがホ…

episode 0905 : As you are now a friend

「おじいちゃんと文通」 ある日、英オークションサイトを見ていたら「50年間タンス保管の未開封香水」というのが出てきた。歴史的名香のヴィンテージで、日本に発送可能か出品者に送料を照会したら、普通個人情報は伏せて取引できるオークションのはずなのに…

デッド・オア・アライヴ / エヴォリューション

80年代に全世界を席巻したDOAの、ビデオクリップから87年の来日公演、初期TV映像など盛り沢山のDVDです。今聴くと、PVの構成も音自体もまさに80年代の権化。全く普遍性がありませんが、中年ならファンでなくても懐かしさ満載で楽しめます。また、整形の失敗…

episode 0904 : The trial lesson : two

「体験入門(後編)」 先月より何となく入会したフィットネスクラブで強烈しごかれる事になった私は、2度目のトレーニングでもこれ以上は無理、という負荷をかけられ、遂に激しい頭痛を起こして帰る始末となり、帰宅後も起き上がれない程の頭痛が数日間続い…

Mercury Rev / Deserter's Songs

米バッファロー出身の映像系オルタナバンド、マーキュリーレヴの代表作というだけでなく、90年代のモダン・プログレッシブロックの傑作とまで言い切れる作品です。どこか懐かしいメランコリックな旋律と、繊細かつダイナミックな展開は、オルタナティヴ・ロ…

episode 0903 : The trial lesson : one

「体験入門(前編)」 最近、とみに体が重く感じるようになってきた。実際、体は重くなってきている。悪い事に、徐々に体力も落ちてきて、週末は疲れて起きれない日も出てきた。そこで、近所のジムへ無料体験入門をしてみた。最近都心で増えている、プールや…

俺たちフィギュアスケーター

バンクーバー冬季オリンピックを控え、予習のために観ました(嘘)。大筋は大人も子供も笑える勧善懲悪サクセスストーリーなんですが、主人公達の衣装が完全にフィギュアスケートを侮辱していて痛快なのと、案外細かい演出が効いていて、男子フィギュアの衣装…

episode 0902 : "Haken-giri"

「派遣切り」 昨春より、何年も会っていなかった大学時代の先輩と交友が再開した。先輩は3歳年上で、小中高と親の出身校である有名ミッション系女子校に通い、大学で上京、卒業後Uターンし、家事手伝いや簡単なバイトをしながら三十路前に見合い結婚するも…

Motorhead / Ace of Spades

'80年発表の5枚目にして問答無用の代表作です。新年早々2枚組SHM-CD(高音質CD)紙ジャケ仕様で再発されますが、1枚持っていても損のない傑作ですので、不景気風を吹き飛ばす起爆剤に如何でしょう。何といっても徹頭徹尾減速することのない爆裂した疾走感…

episode 0901 : A city gone bust

「つぶれた街」 年末、主人の実家がある盛岡へ帰省の道すがら、秋田へ寄ってみる事にした。出発当日は新幹線のシステムトラブルで発車が3時間以上遅れ、到着した頃にはほぼ陽も落ちていた。まずはホテルに向かおうと駅前でタクシーに乗込むと、運転手さんに…

キル・ビル vol.1

かなりの話題作だったので、ご覧になった方も多いと思いますが、このところの脳内BGMが、楼閣に敵一味が入場してくるシーンでかかる曲なので選びました。この映画で一番驚いたのは、20年以上前にNHKフランス語会話講座で講師をしていた日・仏・英語を操る…

episode 0812 : The henchman

「子分肌の人」 私の主人は大学時代から音楽活動を続けているが(プロではない、念の為)、最近加入したバンドの練習が練馬で行われる為、他のメンバーが時折うちにくる。メンバーのうち二人はアルバム発表、国内外ツアーも経験した元プロのミュージシャンで…

Gavin Friday and the Man Seezer / Each Man Kills the Thing He Loves

邦題は「ギャビン・フライデーの世界」といい、日本では89年リリースですでに廃盤*ですが、中古屋でごろごろしていると思います。素っ頓狂な邦題ですね。本国アイルランドではU2と並ぶ屈指のパフォーマーとして大成し、ジャンルを超越した活躍が眩しいヴァ…

episode 0811 : Regression of self-consciousness

「自意識の後退」 先日、ふとした会話の中から、人気男性韓流スターは全員自分より年下だと知った。何故か、真正面から驚きだった。全員、年下か…日本で一番人気の、眼鏡の似合う俳優さん位は年上だろうと思いこんでいた。 結構驚いたので、色々な人にその事…

コレクター

本文もこれならオススメもこれ。W・ワイラー監督、主演のT・スタンプもオスカー受賞という名作です。監禁王子なんか出てくる40年以上前から美女を監禁してますが、ちょっと泣けるのが、監禁中やることがないので連想ゲームをやるんですが、主人公は労働…

episode 0809 : The Collector

「コレクター」 だいぶ前だが、アメリカ在住の友人、メリー(仮)から、ご主人のお祖母様が亡くなり、ご主人が親兄弟たちと遺品整理に立ち会った時の話を聞いた。余りに衝撃的で、いまだに忘れることが出来ない。 義祖母の逝去後親族が集まり、孫にあたるご主…

Tears for Fears / the Hurting +4

1985年に「シャウト」が世界的大ヒットとなり、スターダムへと驀進したティアーズ・フォー・フィアーズのデビューアルバム(1983)です。全英1位を記録した事は意外に知られていませんが、アメリカ市場を意識した音作りをする前は寒いシンセと美しいアコース…