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episode 0705 : Flowers of romance

「狂い咲きサンダーロード」

先月、9年間住んだ豊玉から駅向こうの桜台へ転居した。
同じ駅を利用するとは思えないほど別世界で、あちこちに屋敷稲荷や畑、豪農の住まいとおぼしき広大な敷地の家が立ち並ぶ。何より驚いたのが、自転車で3,4分の所に農協があり、練馬で取れた野菜や花の苗、種芋まで販売しているのだ。池袋から電車で10分エリアに、こんな世界が拡がっていることに、戸惑いつつも楽しんでいる。

植物が好きなので、週末ごとに農協へ行っては、格安で販売されている植木鉢の花を買ってくる。しかし、私は植物を上手に育てることができない。何を育てても、異形の姿となって開花したり、あっという間に枯れてしまう。これまでも、水栽培のヒヤシンスが、茎が出ず球根からいきなり咲いたり(それも異臭を放ちながら)、脇から右方向に咲いたり、頭がふたつ出てきたこともある。
現に先週買ってきたブルーベリーの苗木は、可愛い花をつけていたのにみるみる萎れてきた。その前に買った多年草のデイジーも、瞬時に枯れた。多年草だから、いつか復活するだろうと毎日水遣りを続けているが、枯れ木に花は咲くのだろうか。我ながら情けない。会社の後輩に、「邪気が出ている」と言われたこともある。否定できない自分が悲しい。今、唯一活気があるのは、前の上司が異動の際置いて行った水耕栽培のシンゴニウムだけだ。しかし、それも上司から見ると「狂い咲きしている」という。

農協では、セカンドライフを楽しんでいそうなシニアが列挙して花や苗を買っている。家の周りでも、ガーデニング命みたいな家があちこちで目を楽しませてくれる。私だって、そんな余生が人並みに送れたらいいな、と少しは思う。

自分が枯れたら、花は枯れなくなるのだろうか。そういうことにしておこう。

May 2007

追記 Jul. 2015

前出のシンゴニウムは数年しばらく狂い咲きが続きましたが、その後見るも無残に枯れ、置いていった上司も任期満了の末2015年6月にて本年退職しました。栄枯盛衰。