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episode 1001 : I'm Only Human, Of Flesh and Blood I'm Made...

「正月太りはこれで解消!」

 正月が終わると、題目のような特集があちこちで出現する。確かに年末年始は何かと暴飲暴食がついて廻るものだ。忘年会をクリアし、年始の帰省や新年会が片付くと、一回りスケールアップした自分へ「今年の目標」などと称して戒めを課す方も多いだろう。私もご他聞に漏れず毎年その口であるが、今年は少々事情が違った。ちょうど3年前にも似た様な状態に陥ったが、今年は酷すぎた。

 今年の帰省も、往路秋田に立ち寄った。既に御用納めを過ぎていたので、博物館や動物園などの観光地はすべて閉館、となると名物に舌鼓を打つのが専らの楽しみとなる。昼に秋田入りしたので昼食から始め、「おやつ」といって食べた稲庭饂飩に感激、前回見つけたワインとチーズの店でホテルでのつまみを買い、夜は地元の居酒屋できりたんぽ鍋&名物の数々、翌朝はバイキングで3食分位食べてから、再度稲庭饂飩をたぐって名残惜しく秋田を離れた。その後は毎度の如し主人の実家で「ちぎっては投げ」の大歓迎、帰京後もすぐ自宅で新年会、友人と外食等、食べやむ暇がなかった。…そして御用始め、異変は現れた。

 御用始は朝から気持が悪かった。座っているのも辛く、どんな時でも食の細らない私が、昼食をとるのもやっとで、ますます吐き気と腹痛が増し、そのうち熱まで出てきた。夕方には38℃に届く勢いだったので、恥ずかしながら早退した。内科に行くと「胃腸風邪なので、出るもの出すまで治りません。解熱剤を飲んで、せっかく頑張っている白血球に水を差さない様に」と、胃腸薬しか処方されなかった。熱は上がる一方、重湯を飲むのが精一杯、体を起こすと吐き気と腹痛が増幅するので、ただ横臥するしか術はなかった。その晩少し吐いたが一向に良くならない。そして翌日の夕方から、今度は一体どれだけ溜っていたかと思う程、とめどなく下した。どんどん、どんどん出た。ヒューマン・リーグの歌「ヒューマン」のサビに"I'm only human, of flesh and blood I'm made..."とあるが、いや違う。血と肉なんかじゃない。人間は水と便で出来ている。そう確信した一日だった。

熱は結局3日間続き、年始早々会社を2日も休まざるを得なかったが、命からがら出社した翌日の土曜には、最近では見た事のない数字まで体重が落ちていた。その後も1週間ほどはろくに食べる事も出来なかった為、今も尚、年末よりもやせている。物凄い荒療治で正月太りを解消した。こんな方法で結果を出していいのか。現代は結果社会、過程は問わない。そんな時勢の流れにも警告を発するような新年早々の出来事だった。

Jan. 2010
 

追記 May 2016

改めて思いますが、オリンピックイヤーではないですが定期的に同じような目にあって体重を落とし、すぐさまV字回復をするという懲りない人生を送っているのが、自分で書いたコラムでわかります。コラム連載終了後も、昨年2月には高円寺のかつやで食べたかつ丼にあたり、その後数か月食が細くなったおかげで夏までスッキリしていましたが、秋にはしっかりV字回復。そう考えると、私は単なる不注意で感染症による体重減を繰り返していますが、役作りのために痩せたり太ったりしている俳優さん(キアヌとかレネ・ゼルヴィガーとか)をみると、キャスティングの人もどうしてそこまで俳優に太ったり痩せさせてまでその役やらせたいかと首をかしげたくなることがあります。