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episode 0612 : Your skin is so fat...no,no,no, beautiful

「有意義な旅」

先週、次姉と共に父の故郷である台湾へ行った。
台北に住む従兄の車で高雄まで縦断し、正味3日の旅程だったが、従兄のおかげで台湾全土に点在している父の妹4人を始め、大勢の親戚に会うことができた。既に言動の混濁が始まった叔母もいて、「この次」はないかもしれないと思うと、感慨深くも有意義な旅だった。

帰国前日、台南に住む父の義姉を初めて訪ねた。伯母には私の51歳になる長姉と生年月日が一緒の娘がいると父から聞いていたが、現れた従姉妹二人はどうみても、姉は40過ぎ、妹は私と同じ位にしか見えない。でも伯母は80過ぎ。おかしいな、高齢出産か?と思いきや、妹の口から「私の主人が美容整形外科医で、私達と母はレーザーリフティングとピーリングをしているの。しみもしわもすっかり消えたわ。母も80過ぎだけど2回やったから、たるみもこの程度なのよ。」
え、伯母さんも?ちなみに姉の方は62歳、そしてこの人が私の姉と生年月日が同じ、51歳の従姉だったのだ。一緒に来た他の従姉たちも皆真剣に話を聞いている。ご主人の名刺を貰っている人もいた。どうも、台湾は韓国と同じように、美容整形には余り抵抗がないらしい。

従姉妹の関心は、同年代である私の姉に集中砲火。姉の肌をなめるように見ていた。最近急激に太って張り詰めている姉の肌はしみもしわもなく、怪我の功名で年の割に美しい。従姉妹もそれは素直に認めたらしく、片言の英語で誉めようとした。ところが、
「ユア・スキン・イズ・ソー・ファット…ノーノーノー、ビューティフル!」

とうっかり口を滑らしてしまい、激しい誤爆で姉は木っ端微塵になっていた。

親戚で、しかも整形をした人に初めて会えたのも、ある意味有意義だったかな。

Dec.2006

追記 Jul. 2015
上記の伯母は現在90過ぎですが、上記訪問時、リフティングは完璧でも歯がなかったため「しわより入れ歯だろ」と思っていたところ、前回再訪時はデイトレで大儲け、レーシックも総入れ歯もカンペキに装備し更に若返り、株価チェックに余念がないエキサイティングな余生を送っていました。一方その娘である従姉はご主人の美容整形外科医院が繁盛しすぎ、多忙の余り顔筋下がりっぱなしのお疲れオーラ炸裂でした。諸行無常。