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Humble Mumble その21:RED SPARROW(U.S.A.2018) あるいはプーチン濃度

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なんだかんだ言って、昨今はすごくスパイ映画が多いと思う。テレビでも、やたら刑事ものが多い、刑事ものを作れば当たるという、再放送でも刑事もの、世の中そんな流れになっているのだろうか。
最近じゃミサイルばっかりぶっ放してた某国の大指導者と、米国の白くてキンパツでファストフードでできてるような大統領がいきなり仲良しこよしで、握手してたり、このHMがネットに上がってる時にはいったいどうなっているやら、その陰では暗躍したスパイや粛清された人々の屍ルイルイなのだろうかと、見てもいないのに知りもしないのに、映画の見過ぎ?で妄想が働いてしまう。

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RED SPARROWは私個人のベクトルからいくと、へんなところでドギモギした最新スパイ映画だ。主人公はボリショイ・バレエ団きってのプリマドンナだが、公演中の不慮の事故から二度と踊れない体になってしまう。病気の母も抱えているが家も親の治療費もすべてボリショイ=国家持ち。踊れないなら、もう生きていくすべはない。そこに手を差し伸べたのが、疎遠になっていた叔父。ロシア情報庁の副長官だという。ある要人と一晩デートしてくれれば、それでいい...と、選択肢のないまま、政府の陰謀にはまってしまう。殺人現場にまで居合わせてしまったら、もう逃げ場もない。「今とは別の人生を生きればいい」叔父にすすめられ、養成所「第4学校」でスキルを磨くことに...って、水商売なんかじゃない。ハニートラップ専門、心理操作を学ぶ専門組織!昔、フルシチョフが秘密裏に作ったという。「体は国家のもの!」「大義のため犠牲はつきもの!」「不快な相手でも体は騙せる!」これ、戦前の映画じゃなくて、バリバリ現代が舞台なんですよ。「冷戦はまだ終わってない!」って、まあ、CIAとの騙し合いとか...騙し、騙され、その辺は興味があったら観てみて下さい。拷問シーンとか凄くイヤです(すごい投げやり)。

私が一番クラクラきたのは、アメリカ映画なのに一応ロシアが舞台の映画で、東欧とかUKとかも飛ぶけど、俳優さんたちがCIA役を除いて、みんな「ロシア訛り」の英語を話すところです!主役のジェニファー・ローレンス(米)はダントツ訛ってるけど、養成所の校長がシャーロット・ランプリング(英)!ロシアの黒幕のうんと偉い人がジェレミー・アイアンス(英)!主人公の病気の母が、以前「ハットンガーデン・ジョブ」で紹介したハンガリアン・モブの女ボスをハンガリー訛りで演じてたバネッサ・レッドグレイブの娘さん、ジョエリー・リチャードソン(英)!
そこにきて、あまり馴染みのないお名前かと思いますが、マティアス・スーナールツ(40)!!フロム、アントワープ!彼が凄い!(ベルギーって漢字一文字にすると、どう書くのかな?←「白耳義」でした。なんでやねん??)
彼が主人公を暗黒世界に引きずり込む叔父なのだが、ロシア訛りは当然、まんま、プーチン大統領が出てきたのかと思い、あまりのそっくりさにドキドキしっぱなし!結構、実名でバンバン色んな名前出てきちゃうし、ロシア政府からNGでなかったのかと、余計なお世話もしました。
これまた以前紹介した、素敵な性転換映画?「リリーのすべて」で、実は優しい紳士役でちょっと出ていて、今見返すとその時もプーチン濃度が高かったけど、今回は、ほぼ準主役級で凄い見ごたえ!やっぱり、映画の内容云々より、タヌさんのネット検索力を借りて、「プーチン大統領本人」「RED SPARROW」「他の作品での濃度」と写真で出してもらうことにしました。

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どれが本物のプーチン大統領か探してね♡コケーッ!!

映画の中で、何回も裏世界の人の口から「姪を第4学校に入れるなんて...」という台詞と、「くれぐれも大統領にはご迷惑がかからないように」という、後処理の際の台詞が一番心に残った映画でした。ああ~、フツーが一番!!トラップいらね~っ!!