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LPT annex

whatever LPT consists of

episode 1205 : Travel with hope, travel with joy : one

new life is life

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「おじいちゃんに会いたい(前篇)」
 
 
 5月の連休を利用して、イギリスへ行った。3年前海外オークションで知り合い、今ではメールや電話で頻繁に連絡を取る昵懇の仲となったデイヴ翁も御年80、今は元気でもいつ急に連絡が取れなくなるかもしれない、これだけ仲良くして頂いて一度も会えなかったら一生後悔すると思い、お元気なうちに一目会いたいと思ったからである。2月末、おじいちゃんにご予定を伺うと「何と…遠路わしらに会いに来てくれるのかね?!万歳!万歳!!」と猛烈に喜んでくれた。電話におばあちゃんも出てくれた。…この猛烈っぷりは、ほんの序の口だった。

 ロンドンから列車で2時間、そこから車で小一時間、ピーク・ディストリクト国立公園内にあるお宅に伺うのだが、日本の感覚で余り長居してはご迷惑になると思い、空港到着後、時差調整を兼ね正味1日ロンドンに滞在し、週末からお宅に2泊させて頂き、帰国前日には再びロンドンに戻りたい旨伝えると、何と「ヒースロー空港迄わしが車で送っていくから、是非とも帰国する迄うちにおりなさい。途中、わしの親友宅で休ませて貰うし」と仰るので、そんな長距離をお年寄に運転させ、お友達にまで御厄介になるのは何とも恐縮だったが、一歩も引かないご厚意に甘え3泊する事にした。その上ロンドンから最寄駅迄の切符を手配して下さる際「何時頃こちらに来るかね」と聞かれ、少しでもご負担を減らそうと「昼頃でしょうか」と言いかけた所「朝8時?9時かね?」…ロンドンで5時起き?!さすがに自信がなかったので、正午前につく列車でお願いした。程なく、おじいちゃんから予約してくれた切符が届いた。中には

「夢と希望を抱いて 無事においで」

と書かれたカードと共に、1等車の切符が入っていた。

 日本出発までのメールには必ず「会うまであと何日」と書かれていた。一方、「ひとたびイギリスの土に足が触れた以上、全責任は我々にある。単独行動中の詳細な旅程表を我々に連絡し、危険な目にあっていないか、空港やホテル、駅についたらその都度必ず電話するように」と、初めてのお使いばりに心配している。そこでロンドンでは外出しても夕食はホテルで取る事にし、6時迄にホテルへ戻り電話します、と事前に伝えたが、色々見て歩くうちホテルに戻るのが6時を過ぎてしまった。部屋で一息ついてロビーに降りたら、フロントの女性が電話口で私の名前を口にしながらもめている。幸子は私ですが何か、と割って入ったら、電話の主はおじいちゃんで、心配でホテルまで電話をかけてくれていたのだ。なんでこうまで熱烈真摯にして下さるんだろう?

 翌朝、ホテルを早々に引上げ、いよいよおじいちゃん夫妻の待つチェスターフィールド駅へと手配して頂いた1等車で向かった。丁度イギリスも3連休の初日で車内は満席、降り立ったチェスターフィールド駅は昇降客でごった返していた。一通り人垣が切れると、遠くに大きく腕を広げたまま、笑顔で固まっている白髪の男性が見えた。…おじいちゃんだった。既に感動で顔が赤かった。
次回、感動の対面、そして幸子号泣、熱烈歓迎の理由が明らかに!!

May 2012