LPT annex

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マンプク宮殿30-4 LET ENGLAND SHAKE #4

 

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4日目、朝食堂へ向かうとどうやら客は我々のみ。ここもフルイングリッシュブレックファーストが出てブラックプディングなるものを初めて食べる。豚の血をメインに油、香辛料等を混ぜて作られたサラミ状の一品。素材だけで考えるとさぞ生臭いものを想像するが存外スパイシーで美味しかった。が、宿の方に「これは何ですか?」と聞くと「ナイショ・・・食べ終わったら教えるよ」と。こちらから「ブラックプディング?」と言ったら「御名答!」。 やはり何で出来ているか知ってからだと尻込みする人が多いのだろう。ここはバイキング形式ではなかったので適量を美味しくいただき、チエックアウトまでかなり時間があったので部屋へ戻る。窓の外を眺めると庭に黒猫。毛並みの良さ&こちらが窓を開けて声をかけると寄って来たので恐らく近所の飼い猫の定期パトロールなのだろう。暫く遊んだ後、荷物をまとめてチエックアウト。電車の時間までまだあるので荷物だけ少しの間預かってもらおうとフロント行くと誰も居ない。が、突然巨大な黒犬が現れ妻に猛アタック!後から宿の人が出てきてここで飼っている犬と判明したが、子供の頃散々山の中で野犬に追われた経験故、犬が苦手の私には恐怖の一瞬だった。

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①②1階お庭付き部屋の醍醐味!近所の猫が地続き来訪。この子にとっては俺んちの庭③ボーンマス宿のフルイングリッシュブレックファスト。目玉焼きの下にちんまりある黒いものがブラックプディングです

 しばらく外を散歩してみるが見事にアウトシーズンの観光地風情。人もあまり歩いていない、建物もどことなく貧相(ロンドンに比べるとかなり温暖で降雨量も少ない地域だからだとも思われる)夏だと良いのだろうなあ・・・と月並みな感想を持ちつつ駅へ向かう。結局海辺の街なのに海を全く見る事もなくさようなら。次は多分ないが次来るのなら夏だな。とはいっても海には行かないだろうけど。 

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ボーンマス駅舎。せっかくの平屋駅なのに、改札は反対車線。向かいのホームに行くべく、あわや荷物背負って歩道橋をわたるところでした

今日は旅行中最も長い時間の列車移動日。ボーンマス→マンチェスター間4時間の旅。

日本で言えば熱海→盛岡という感じか。前日に妻の機転で指定席も取れているので、ゆったり改札を抜け列車の来るホームへ向かおうとするが、反対側ホームへ向かう通路が上の看板の修理か何かで閉鎖されている。そこ以外の経路は長い階段を上がったコンコース経由だが重量物のスーツケースを抱えて上がるのは相当な苦難が予想される、エレベーターもエスカレーターもありはしない。かなり大きな駅なのに何故?仕方ないので看板修理終わるのを待つのだが、「多分5分位で終わるよ」と言われたのに5分経ち10分経っても終わらず。作業している人に「あとどれくらいで通れます?」と再度聞くと「あー、もう少しー ちょっと待ってねー」と言われ更に待つ事5分、最悪階段スーツケース抱えて上がるしかないか・・・と思い始めた頃にようやく開通した。

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 電車へ乗りこんで一安心。今日は長い移動の為、移動中に車内で食事が出てくるらしい。出発と同時にスタバのコーヒーとクリスプ(ポテトチップス)が出てきた。その後1時間位したらサンドイッチが更に出てきた。モソモソ食べながら車窓を眺めるが、大きな山も見当たらずウネウネした草原が続く中に牛や羊が居る典型的なイギリスの田舎風景が続く。ピンクフロイドの原子心母、KLFのCHILL OUT 、マイナーな所でDaddy Longlegsというバンドの「Oakdown Farm」等のジャケを思い出しながら頭の中に流れる曲はLindisfarneの曲。好きなバンドではあるがそれほど聴きこんだわけでもないバンドなのに何故?と不思議に思ったが、帰国後に良く聴く事になる。これも旅行の収穫か。

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こんなジャケのような車窓が続きました

 途中停車の駅、Reading, Birminghamn, Coventry, Wolverhampton Stoke on Trentと各地出身バンドをFacebookに呟きつつ夕刻にManchester Piccadilly駅へ到着。

 駅から宿までは徒歩で10分程度だったが、あちこち道路工事中で、道がガタガタだったり通行止めで反対側の歩道に渡らなければ行けなかったりと疲労困憊状態で到着した今晩から3日お世話になる宿。ここが今までとは異なり、ウィークリーマンションのような作りで食事は無だが、部屋にキッチン、冷蔵庫、洗濯機が完備。リビングとベッドルームが別、テレビは世界中のチャンネルが視聴可(日本ではNHKが視聴可能な筈だったが何故か観られず、アルジャジーラ等中東系のチャンネルは充実していた)という身分不相応に立派な所、しかし宿賃はロンドンと殆ど変らず。地方都市だから安いのか?妻は大興奮していたが、腹具合の優れぬ私は暫くトイレに籠城。一心地着いた後、散歩と夕食も兼ねて外に出た。

 ロンドンより全体的に街が重厚な感じがする、言いかえれば古臭い暗い感じとも言えるか・・・レンガ作りの建物が建ち並び、歩道は狭い、夕方過ぎと言う事もあるのかオッサン酔っ払い集団が多い上、人種の多様さはロンドン以上に思えた。ここもそれなりの観光地ではあると思うのだが、ロンドンよりは圧倒的に生活臭が漂う、言いかえれば私的には好ましい場所だ。街中にコンビニ的な店舗や安そうな飯屋も建ち並び東洋系の人間も良く見かける(殆ど中国系の方だと思うが)巨大な図書館を発見しグッズを幾つか物色した後、コンビニでお約束のビール4缶パックや明日の朝飯を購入。一旦宿へ戻り、宿の一番近くにある中華料理屋へ入店した。明日からはキッチンも電子レンジもあるので中食で済ますが流石今日は外飯、で、渡英して初の外夕飯だったりもする。

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①レンガ造りの社屋らしき建物をリノベしたシャレオツアパートメント。詳細は下記マンプク中継動画をご覧あれ②マンチェスターは中華が美味しくて有名な街でもある。昔から「イギリスで間違いないのは中華とインド料理」は定説

海外中華料理屋の定番、蛍光灯が煌々と照らす店内に入ると店員さんが中国語で話しかけて来る。他のお客さんはやはり中華系の集団が1組、彼等は火鍋を食べており、どうやらそれが売りの店らしく火鍋を勧めてくるが、今日は白米とか野菜炒めなどを食べたかったのでアラカルトでお願いする。メニューを持ってきて置いてくれるだけかと思いきや商売熱心!お勧めのメニューをガンガン推してくる。押しに弱い日本人、何点か言われるまま頼んだが店内のメニューの中でも結構高そうなものばかり・・・(それでも安いのですが)

これで美味しくなかったらどうしようと不安だったが良い意味で裏切られた。量も相当で食べきれるか不安だったのにかなり美味で腹はパンパンに膨れつつも完食。何より久しぶりにありつけた米と中華的味わいにホッとする事限りなし。お茶もなじみ深い中国茶でこれもポイントが高い。大満足で退店。

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マンチェスターのアパートメントにて、ボリス・ジョンソン(英国首相、保守党)とジェレミー・コービン(労働党)のガチンコ党首会談ライブ中継。日本じゃ、特にまず動くコービンなんかお目にかかれないし、実際我々も初めて見た

 ホテルに戻るとテレビでは12月に控える総選挙特番が目白押し、日本では動く姿を殆ど見る事の無いボリスジョンソン(保守党党首)、ジェレミーコーヴィン(労働党党首)画面ニ分割で占拠している映像を堪能しつつビールを呷っていたら流石眠い・・・

明日は聖地(?)へ向かう予定。場所は地図で調べているが治安が良くない地域らしい。少し不安。