U2とメンバーが血縁かつ幼馴染という関係から世に出た稀代のゴシックバンド、V・プルーンズの2ndアルバム(1982)です。音楽性の全く違うU2の前座で「耳の遠い婆さん&小太りのうるさいおばさん」みたいなコントを繰り広げていた意味不明の彼らが、瞬間芸とはいえここまでの傑作をひとつだけ残せたのは、プロデューサーであるコリン・ニューマン(ワイアー)の腕に因るものと、細かい部分が彼のソロアルバム"Singing Fish"に酷似している事から納得です。今聴くと、親が全部やった夏休みの宿題を採点する担任のような気分になるのが痛しかゆしです。 (Mute, 9265:原盤はRough Trade, Rough49)
Jun. 2010
補足 Aug. 2016
前回、父の看取りについて書きましたが、その際企業ブログではこちらのレビューとセットで配信されたので、今年は7回忌という事もあり、選びました。このアルバムから、本年5月に行ったCabaret LPTのトレイラービデオ用BGMとしてPagan Love Songを用いましたが、不思議とこのアルバムは、ここぞという時に思い出し、閃きを与えてくれる1枚です。全然そんないいもんじゃないんですけどね。