70年代後半から80年代サンフランシスコで活躍した実験系ノイズパンクバンド、クロームの初期最高傑作と称される2ndと3rdアルバムのカップリングです。同郷のレジデンツとも昵懇だっただけあって、様々なテープ操作による異形の効果音が、彼らが成長期に慣れ親しんだであろう50年代のゴーゴー音楽が頭の中で異常発酵したような、酸敗臭漂うリズムに便乗して荒れ狂います。ベースがゴーゴーですので、波長が合うと結構癖になる心地よさは秋の夜長にお奨め。寝入りばなの悪夢みたいなジャケも秀逸ですが、この手が好きな人は間違いなく変態です。(Touch & Go Records, TG58)
Oct. 2010