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Humble Mumble その29:テレビ通販あるいは、たなぼた宝塚

随分前から24時間、テレビの画面を通して商品を紹介しながら、どんどん電話やネットで商品を売っていく、それも家にいながらにして手には取れなくても洋服や家電や、なんでもかんでも化粧が濃くて弁のたつ「ナビゲーター」とやらが、モデルを使いながら繰り返し繰り返し視聴者を煽るように巧みに紹介していくので、かなりの売り上げだという。画面下には「残りあといくつ」とか「現在の売り上げ数」とか「売切れ!」とかLIVEで出るもんだから、心理学的にも購買意欲を煽る作戦は成功してるらしい。「只今、電話が大変繋がりにくい状態になっております!」と言いさかんにネットからの購入も促すが、それも作戦か、ためしに電話してみると即繋がったりもするという。(おばちゃん、ネットできんけん)

 

繰り返し同じVTRで宣伝する健康食品CMも後を絶たない。初回限定無料!とか、なんと、初めての方にはもう一箱無料でプレゼント!とか、「本当にこれのおかげで人生楽々です!」など、絶対どこかの劇団の名もない俳優さんが演じてるのもバレバレなのに、健康食品とか、そんなにいいものが世の中に溢れてるなら、それさえ摂取してれば病院いらないんじゃね?と、ついつい私のようなひねくれ者は購買意欲が逆に消滅する。

 

そんな中でも、某ショッ●●ャンネルで色々購入している友達が、本人は応募した覚えはないと言うが「宝塚劇場ペア鑑賞券」に当選した。ちゃんと書留で書類が届き、来れても来れなくても絶対同封ハガキで「出欠」の返信をしてとの念の入れよう。席は当日までどこだか分からないけど、一緒にいかない?と誘ってくれたので、お言葉に甘えた。

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いやはや、来てるお客さんが濃かった!宝石、毛皮に身を包み、青いアイシャドー、全身ピンクハウス(R.I.P.)の70前後とおぼしきご婦人。まずは招待客の列に壁に添って延々並ばなくてはならない。列が長くなるので同伴者(私)は劇場正面の「お友達待合場所」で待機しなければならない。それでもタダなんだし、宝塚は亡き母が大好きで、子供の頃とか読売新聞のタダ券でうんと後ろのほうの席でもペア券を年に何回も貰え、よく一緒に行っていたので、何十年ぶりだし、観れるだけいいや~と思っていた。やっと列が進むと、当選者(友達)が箱の中に並べてあるチケット2枚入りの封筒を無作為にピックアップする。それで初めてどこの席で観れるか分かるわけなので、まあ、公平ですな。が!!!思わぬ事態に驚愕!まさかの最前列!角席!

しばらく二人でアワワワ、アワワワ、してしまい時間つぶしに入ったデパートでも、同じように時間待ちの宝塚客で溢れていたものの、まだ観てもいないのに興奮冷めやらぬまま、予定外の買い物までしてしまい、店員さんにも「最前列なんすよ!」とチケットを見せる狼狽ぶり"(-""-)"

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抽選で最前列はまずありえない強運、とヅカファンの方に聞きました

ご存知のように熱烈な宝塚ファンが厳然と存在しチケット入手も困難な中、当日は某ショッ●●の貸切り公演だったので、「選ばれしフツーの人々」で奥の奥まで満杯だった。なんせ真ん前、ステージから客席にヅカレディたちが降りてくる3段階段も目の前にある。何度も降りてきては横で団子状になって踊っていたり、真ん前に並ばれたり、お化粧具合、お洋服の縫い目、靴のシワまで至近距離で観れてしまい別世界の美しさを照れながら堪能!ラスト、大階段を男役レディたちがビシッと黒のタキシードできめて、一糸乱れず降りてくるお約束。トップスターに至っては、何キロあるのかわからない、身長を超えるほどのオーストリッチの巨大な飾りを腰につけて悠然と降りてくる。眼福、眼福♥

あまり書くと、コアなファンの顰蹙を買うのでこの辺にしておくが、母が大好きだった宝塚。素敵なショールを衝動買いしてしまった店の店員さんが、ベラベラ感動を伝える私のはしゃぎぶりにこたえて言ってくれた、「お母さんも、今日は一緒ですよ!」これは、本当に感じた。ママ、よかったね!シジミチャーーーンス!!!