Humble Mumble その32：Game of Thrones (2011-2019 USA) あるいはゲースロ婦人会

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ある時、LPTのファンミーテングで「ハン１さん、ゲーム・オブ・スローンズって知ってますか？」とバリバリ香水ファンMさんに聞かれた。「え～、あたしゲームやらないし～」「違う違う！海外のテレビドラマ！絶対好きだと思います！とっくに見てると思ったのに！」その程度の知識から始まったものの、私ははまるとひつこいので、極力シーズンものには手を出さないようにしていた。シーズン８まであるというし...

だがしかし、なんだ、Amazonプライムで見放題じゃないの！と、ついつい手を出してしまった。もう登場人物が多いし、残虐シーンが多いし、過激な性描写、マッパ当然で、う～ん、どうなのよと思いつつ、シーズン６まで夜を徹して一気に見てしまった。え？シーズン７から課金なの？1話300円。でも10話見たって3000円だ～い！と、その頃にはすっかりマヒしていて、見ましたよ、最後まで!　準主役級の配役でも惨殺されるし、1話全部殺戮シーン、内臓ボロリ血しぶきドビャーッの回や、最後はゾンビと戦争かい～、中世の設定なのに～と思いつつ、全話コンプリート！

ゲースロ第8章のトレイラー映像

これだけ世界的に大ヒットした作品だから、今更私がストーリー解説してもしょうがないけど、8年間を費やした作品だから、10歳の子役が最終章では18歳。制作中にどんどん成人していき、もう別人。しっかりと作品中でも重要な座に納まる。いいぞ、ブラン！

一体どうやって始まったんだっけこの物語？突っ走って見てきたものだからもう初回の話は忘れぎみになってたので、最近シーズン１とシーズン６を見直してみた。(無料分！）１では意気盛んで、生意気なシオン・グレイジョイも後半では数々の失敗、裏切り、挫折のため、別人のようにシオシオノパー、情けないキャラになっている。俳優さんもしっかり演じ分けててスゴイ。ゲースロ撮影期間中に、これまた大ヒットした「ボラプ」の初代マネージャー役を演じていた人が、狡猾なリトル・フィンガーを演じている。この方は前にも紹介したアイルランド映画、’Sing Street'でダメ父を、’King Arthur'では円卓の騎士の一人を演じていて、すごく味のある俳優さんで大好きだ。

ドラゴンクイーンに至っては、「世界一嫌いなあなたに」とかいう現代ものにやはり撮影期間中に髪の色も変えて出演。尊厳死を望んでいる彼の大金持ちの父親役を、サーセイの父親役の人（イミテーション・ゲームにも出てる品格ある俳優さん）が演じてて、他の出演者にゲースロがらみの俳優がいないか、目を皿のようにして見てしまいましたよ！ジェイミー役のハンサムさんに至っては知らなかっただけで、結構売れっ子（ニコライ～）。キャメロン・ディアスとかとも共演していて「ダメ男に復讐する方法」では、ウンコまで漏らすプレイボーイ役を熱演していて、俳優根性に頭が下がりました。そういや、シオンとラムジー役の俳優さんがYouTubeで並んでトークショーに出てたのは微笑ましかったです(笑)

この作品での肝は「７つの王国を統治する正当な支配者」なんだけど、「どろろ」の回でも書いたけど、とにかく庶子、婚外子は恥とされ、庶民にさえBastard呼ばわりされる。どこに行っても、「おまえはBastardだから！」と嘲笑される。今でも、映画なんかで怒り心頭な輩が’You　Bastard!'（このクソヤロー！）とののしる代名詞になってるくらい。朋友Peter HallにYou Bastard!と言い放ったら絶交されるの必至ですね。でも人類の歴史上、あちこちで略奪をし、子種を残していった権力者は多いはず。世の中Bastardだらけだと思うが、私がゲースロで一番心に残ったのは、他でもないこのBastardのくだりですかね。

そんな中、「タヌさん、お願いだからゲースロ見て！私もどろろ、全部見るから！一緒に語り合いたいな！」と酔狂なオファーをしてきた人がいた。前出のMさんだ。ゲースロ全話とどろろ全話では相当分が悪い※。なおかつ、タヌは実はこうした大河ものは苦手で1秒たりとも見ていない。そこで全話コンプのハン１と3人で、会議室まで借りて「ゲースロ婦人会」なるものを開催することになった。タヌの代わりに恐山のイタコ状態で、朗々とゲースロを語るつもりだった。出前も取れる会議室！平和な日本！