ヒューマン・リーグ、キャバレー・ボルテール、ABC等を輩出した工業都市、英シェフィールド出身のインダストリアル・ダンスバンドにして、デペッシュ・モードの前座を務めるも、遂に一度もブレイクする事のなかった永久不発弾、フーラのベスト盤です。ホーンを多用する等エレクトリック・ファンクを意識していますが、この人たちのやっていたドラッグは不純物が多かったのか、悪夢の残像みたいな効果音が折角のグルーヴを粉砕しています。とはいえ曲のあちこちに売れたい下心丸出しな当時流行のアレンジが散在していて、80年代エレポップ好きな人には抗えない魅力満載。世界で今一番フーラを聴いているのは確実に私です。itunes等の配信でどうぞ。(Anagram, cdmgram81※現在は配信のみ)
追記 Dec. 2015
イギリス北部の地方都市(結局それか)ヨークの要だった今はなきインディレーベル、 Red Rhinoレコードの準代表バンド、Hulaのベスト盤ですが、高校時代このフーラやRed Lorry Yellow Lorryなどレッドライノの所属バンドが大好きで、当時洋楽も取り上げるミニコミをやっていて、レーベル宛にアーティスト写真を下さい(30年以上前なので、今のようにメールでデータ下さい、というわけにはいきません)と書いたところ、ドカンのような紙管が、それこそドッカーンと送られてきて、何かと思えば全所属アーティストのシングルやアルバム宣伝用のポスターやステッカーがぎっしり入っていて、その上社長であるトニーKさん直筆の手紙まで入っており、宣伝用に欲しいものがあったら何でも送ってあげるよ!的な熱いメッセージを貰ったのを今でも覚えています。トニーさんは残念ながら4年前に62歳で亡くなったそうで、訃報が英インディペンデント紙に載ったくらいの偉い人が、こんな一介のイエローマンキーが読めない字で書いた英語の問い合わせにも熱く対応してくれた事に、今も尚少女時代に立ち返り、感謝しているのです。その頃私は16,7で、社長さんは30ちょっとだったのかあ。しみじみ。って、あれえ、フーラの話じゃなかったっけ?