LPT annex

whatever LPT consists of

2015-01-01から1年間の記事一覧

Magma / Simples

フランスプログレ界の重鎮、マグマの初期シングル集です。バンド独自の言語「コバイア語」で歌われる男女混声の合唱に、地割れが股下をくぐり抜けるようなベースが絡まり、凄い破壊力で迫ります。白眉はラストの'Mekanik Machine'、まるでルームランナーのス…

episode 0804 : Hurray for newcomers !

「フレッシャーズ!万歳」 先日広尾に出かけた昼、ナンが食べ放題のインドカレーやに入った。場所柄白人が多く、その店も客の半数は白人だった。その中で、日曜の昼下がりだというのに、全員黒いスーツで髪もびしっとまとめた白人男性4人が、焼きたてのナン…

episode 0803 : The Deceiver's elegy

「騙しのエレジー」 下手の横好きながら、料理は好きだ。毎日の弁当作りもさほど苦にはならない。何といっても自分で作れば安上がりだし、好きなだけ腹一杯食べられるのがいい。とはいうものの、週の半ばにもなると、買置きの食材も少なくなり献立に困ったり…

Kraftwerk / Minimum-Maximum

テクノ・ポップの原点にして頂点であるクラフトワークの、2004年世界ツアーを収録した初の公式ライヴ映像です。1981年の初来日では、客に電卓をいじらせるなど大サービスでしたがさすがにメンバーも60過ぎ、全員棒立ちで「ロボット」では現状にあわせて顔が…

episode 0802 : a memory of that scent

「香りの記憶」 若い頃から香水が好きだが、この頃香水好きに拍車がかかってきた。それも、最近流行のものではなく、昔一世風靡した様な、所謂「名香」ものをしらみ潰しに試している。 試す、といってもライセンス等の関係でメーカーが日本撤退したり、現在…

Hula / "The Best Of Hula

ヒューマン・リーグ、キャバレー・ボルテール、ABC等を輩出した工業都市、英シェフィールド出身のインダストリアル・ダンスバンドにして、デペッシュ・モードの前座を務めるも、遂に一度もブレイクする事のなかった永久不発弾、フーラのベスト盤です。ホーン…

episode 0801 : (Don't) come over anytime !

「千客万来」 昨春引越しを手伝って貰った縁で、隣町に住んでいる主人の後輩が、月をあけずに夕飯を食べに来るようになった。大体、来訪の告知から数時間以内に来る。毎週続く時もある。彼は一女の父で、学生時代のバンド仲間だ。今も時々主人と音を出してい…

勝手にやったぜ!ゼア・ウィル・オールウェイズ・ビー・アン・イングラ

セックス・ピストルズの2007年ロンドンでの再結成ライヴです。ライヴ自体はファンも本人達も時の流れを経て寛容を得たり、といった感じで、会場中が終始大合唱の好演ですが、特筆すべきは本編より長い特典映像、メンバーによるロンドン観光案内です。とはい…

episode 0712 : Muscle in white

「白衣の天使」 今年5月より特養入りした母が決算前に吐血し、都立の老人病院に入院して早2ヶ月が過ぎた。最初は会話も出来た母だが、食事が思う様に摂れず、最早言葉を返すこともできなくなった。病室を見回すと、一見しっかりした言動を取るが内容は支離…

Factory records Communications 1978-1992

英ワーナーよりファクトリー・レコード14年間の総括として発売されたオムニバスCDです。年代別に編集された4枚すべて、ファクトリーというレーベルだけでなく収録バンドの個性を最も顕著に現す佳作が的確かつ丁寧に選曲されており、非常に完成度が高い上、今…

episode 0711 : Let's go to Taiwan !

「台湾観光事情」 台湾ネタが続いて恐縮だが、今月もひとつ。父方の親戚が多く住んでいるので、台湾には割とよく行くほうだ。ただし、親戚の用事で行くので、自由時間、つまり親戚と別れて行動する事は滅多に無い。観光も別段しないし、買い物も往復の免税店…

ベスト・フレンズ・ウェディング

どうってことないラブコメですが、元カレ奪取に奔走する主人公(ジュリア・ロバーツ)を指南するおかまの親友を、「ナルニア国物語」にも出演しているルパート・エヴェレットが快演。偉大なる「女の友情」で締めくくられるラストは圧巻です。かつては美青年…

episode 0710 : Head hairdresser in danger : two

「店長、絶体絶命!(後編)」 初めての海外旅行で行った台北の空港で、銃撃戦に巻き込まれた美容院の店長は、一体何が起きたのか、目の前を通り過ぎていく血まみれの人は一体何なのか、恐怖や不安というよりも、その疑問で頭が一杯だった。空港側からの避難…

Anekdoten / Gravity

昨年7年ぶりに再来日も果たした、スウェーデンのプログレバンドです。2005年最もよく聴いたCD。西欧の音とは確実に一線を画した、重厚かつ透明感のある展開に、ライブの復習にと聴いてからすっかりハマりました。7年前には薄毛で地味だったヴォーカルの人が…

episode 0709 : Head hairdresser in danger : one

「店長、絶体絶命!(前編)」 最近、友人の紹介で美容院を変えた。担当は店長さんだ。まだ2回目なのでお互い気心が知れる程の付合いではない。「休日はどうしてますか」「最近どんな映画を観ましたか」など、軽い問答を交わしながら鋏が進んでいく。私の父…

Armored Trooper Votoms:Stage 1, Uoodo city / Stage 2, Kummen Jungle Wars

※画像はStage1,Uoodo city 「装甲騎兵ボトムズ」の米正規版DVDです。日常会話に使えるかは別として、平易な米語字幕が大変勉強になります。これはTVシリーズ前半「ウド編」「クメン編」ですが、昔の海外TVドラマの様な大人っぽい場面展開とBGMが、何回観ても…

episode 0708 : Is everybody alright ?

「生存確認」 昨日の昼休み、何の気なしにネットニュースを見ていたら小さく「英中西部、60年振りの大洪水」と出ていた。市街地はほぼ水没、国道は広域全面封鎖、スーパーの駐車場に長蛇の列で飲み水を受け取る、疲弊した市民の様子が生々しい。最も被害の大…

And Also The Trees / (Listen for)The Rag and Bone Man

4年ぶりの新録です。暗い自分をどうにかしたくてあれこれ頑張ってきたけど、俺は明るくないんだよ!暗い男ですが、何か?位の吹っ切れ様で、真っ暗曇天、どこにも光がありません。題名からして「屑拾い(の物音に聞き耳立てる)」と、赤貧の喧嘩両成敗みたい…

episode 0707 : Go Buddy Go

「通勤仲間」 入社して早19年、今の社屋に会社が移転して既に15年以上が経つ。水天宮前駅からIBM箱崎ビルの中庭を抜け、豊海橋を渡る10分程の通勤ルートは社屋移転以来変わらない。毎日同じ時間に家を出て、同じ時間の電車に乗る。そして、ほぼ毎日、同じ女…

コンスタンティン

ヘビースモーカーで余命幾許もないエクソシスト役にキアヌ・リーヴスを配し、天国と地獄というキリスト教的オカルト世界を主軸にしたアクションホラーですが、キリスト教が根っこにない我々日本人には「自殺はするな」「タバコはやめろ」「キアヌかっこいい…

episode 0706 : You are confusing me

「定義不明瞭」 3月の終わり頃、高校時代の友人からメールがあった。彼氏の会社が平和の隣のビルに移転したが、土地不案内だから今度一緒に昼食をしてやってくれ、という。「私の男を見てやってよ」と、久しぶりのメールは締め括られていた。その依頼に、私…

John Foxx & Lewis Gordon / Sideways

BGM最多出場、ジョン・フォックスの新譜です。最近では齢50*にして相棒ルイ・ゴードンと汗まみれのライブを頻繁にやってます。但し、威勢よく自分へのオマージュをやってる感もあり、次作はまたもや処女作'Metamatic'の焼直しだそう。アーティストとしてそれ…

episode 0705 : Flowers of romance

「狂い咲きサンダーロード」 先月、9年間住んだ豊玉から駅向こうの桜台へ転居した。同じ駅を利用するとは思えないほど別世界で、あちこちに屋敷稲荷や畑、豪農の住まいとおぼしき広大な敷地の家が立ち並ぶ。何より驚いたのが、自転車で3,4分の所に農協があり…

プロデュースド・バイ・トレヴァー・ホーン~ア・コンサート・フォー・プリンス・トラスト

* ジャケ写はCDのものです 花形プロデューサー、トレバー・ホーンの活動25周年記念ライブ映像です。先に同内容のライブCDも発売されました。本人も随所で演奏、彼の集大成というだけでなく、80~90年代の珠玉ポップが凝縮、全138分の長編でお値段以上の仕事…

episode 0704 : Help me, I am collapsing now

「壊れゆく春」 会社が全店でパソコンの一斉入替を行ってから2年が経った。それまでは2005年でウィンドウズ95状態だったのが、一気にXPまでOSが上がり、夢のように使用感が向上した。今春世の中的にはVistaが登場したが、今後も当分OSやマシン入替の予定は…

The Stranglers / Black & White

1978年リリース、ベースの轟音とオルガンの閃光が交錯する、当代きっての最高傑作です。中学時代LPで持っていましたが、先日輸入盤CDを買い直したらレーベル面の印刷がない上、中身は全然違うバンドの曲で大誤爆。ベースのジャン=ジャック・バーネルは、当…

episode 0703 : Leak of personal information

「情報漏洩デビュー!」 昨日帰宅したら、郵政公社から「個人情報の漏洩に関するお詫び」と称する書状が届いていた。なんでも、職員が車上荒らしにあい、車内には職員が勝手に持ち出した約29万件の振替口座情報を記録したUSBメモリがあり、その中に何と私の…

空飛ぶモンティ・パイソンVol.1

日本でも30年程前*に吹替え版で放映された、人気コント番組の総集編シリーズ(全7巻)です。私は日本のドリフ、英国のパイソンズで幼少期の人格が形成されたといっても過言ではありません。単純なナンセンスコントのようで、英国の世相風刺や歴史・文化・人…

episode 0702 : Evening of the 40th birthday

「祝杯模様」 一昨日、40歳になった。もうこれで、言い訳無用の中年女になった。雑誌で、30女が「艶女(アデージョ)」とかいって、貫禄美人だの言っているが、じゃあ40女はさしずめ「泥女(ドロンジョ)」か。顔も体型も、そのうち泥のように崩れてくるんだ…

Dead Kennedys / Fresh Fruit for Rotting Vegetables

80年に発表された1stのリマスター、デッド・ケネディーズの「暗殺」です。一見キャッチーなアメリカンパンクですが、何といっても魅力は歌詞。ジェロ・ビアフラが外連味たっぷりに歌う、陰険・偏見・狭量な「腐ったアメリカ」は必聴!「キル・ザ・プア」で始…