世界を席巻したアイスランドの4人組、シガー・ロスが「故郷への贈り物」として無料で全国ツアーした模様のドキュメンタリーと、テレビ中継まで行われた首都レイキャビクでのライヴを収めた2枚組です。馴染みのない国ですが、火山砂漠に覆われた白夜の小国、メンバーが「海外から帰るたび、故郷はいいと思うんだべ~」という風景が、溶岩ゴロゴロ、地面はぺったんこ、まるでSF映画の一場面みたいに荒涼としていて、さっぱりわかりません。でも出てくる人々の、故郷に対する愛着がひしひしと伝わってくる、素晴らしい作品でした。(EMIミュージック・ジャパン、TOBW-3334-35)
Feb. 2008
追記 Apr.2016
今年のフジロックで来日するシガー・ロスですが、いつも夏フェスの来日アーティストには、日本の過酷な夏を申し訳なく思っています。この作品でも春夏秋冬、何か月もの期間をかけて撮影していますが、いくら世界的アーティストになったとはいえ、日は暮れないわ肌寒そうだわでさっぱり季節がいつなのかわからない国から時差も乗り越えいらっしゃって、それで「こないだのライブは絶不調だったな」なんていう口コミとか見ると、もういたたまれない気持ちになります。シガーロスの皆さんも、何度も日本に来てくれてありがとう。私は体調とお財布と相談して今回も遠慮します。あとでどっと来るかもしれませんが、全部日本の高温多湿のせいにしてかまいませんので、どうかお許しください。熱中症には気を付けて。