特に好きでもないものに、はてしなくはまってしまうことはないだろうか?あった。
世の中便利なもんで、今ではレンタルなどせず、映画もドラマもオンデマンドとやらで見たいときに自由に見れる。シリーズものなど、第一話は無料など、「へえ~、タイトルに猫がついてるし、猫のドラマなのかな?」と、ある日、つい無料枠から入ってしまった。韓流でよくある大金持ちと訳あり貧乏ガールのからむ、今のところラブコメなのか、動物系なのか、愛憎ものなのかわからなかった。確かに猫がきっかけに話が進み、2話が見たくなる。次からは2話で325円だったかと思う。「お得じゃ~ん」と、見てしまった。じれったい。猫が巻き起こすハプニングというわけでもなさそう。じりじり、ああ、この二人がくっつくんだろうな、と思いながら、二転三転、気が付けば35話くらいまで見ていた。もう、主人公たちがあたふたしてる原因が見てる側にはバレバレなのに、すれ違い、勘違い、御都合のいい場所での「目撃」→「しばらく会わない」。「なんだ、そうだったのか」「早く気づけよ、ダホっ!」の繰り返し。何回も出てくる同じセット、ロケ現場。出勤前に2話、帰宅後に2話、休みの日に10話、俯瞰的に見ても、物語全体の進展もあまり見られない。猫の登場はほぼこじつけだったのもわかる。
「う~ん、いくら韓流ドラマは長いってよくきくけど、だいたい60話くらいがメドだよな」と思いつつも、じれったい物語進行に、すでにその時は中毒になっていた。特に気に入ったキャラがいるわけでもないのに、話の先が知りたくて、ついつい見てしまったが、2話325円でも、チリも積もれば山となる。
60話過ぎても終わりそうもない。ふと正気に返り、ネットで調べてみた。本国では確かに大ヒットした作品で、あちらでは大スターもそこここに出ているが、最終は119話!!見れね~よ~!!!!長すぎだよ~!!!
大まかな粗筋をネットで把握し、最終回だけ見た。十分だった。早く気づけばよかった。超ビッチだった脇役(K-POPグループの女の子)が改心して赤ちゃん産んでたり、主要キャラ総出でキムチ作りに励んだり、笑顔笑顔で終わり。当然だが翌月の請求額はオンデマンドだけで1万円超えていた。
何年か前、韓国大河ドラマ「イ・サン」にもはまった。確かこれは、DVDを借りたんだと思う。やっぱり先が知りたくてどんどん見ていった。歴史ものなのでそれなりに勉強になったが、同時期鍼灸の治療にも通っていて、そこの若い女先生も毎週NHK-BSで放映されるものを録画して時間のある時に見るのを楽しみにしていた。それなのに、治療中に、「あ、あの人ね、結局毒盛られて死ぬんですよ。あとあれはね、あの人はね...」と、どんどんネタバレしてしまった因果応報として、今回のオンデマンド、第一話無料には特に気をつけようと肝に銘じ、今は新旧洋画をせっせと見ている次第である(完)