1978年発表の4作目です。ヘビメタは全然守備範囲ではないんですが、合宿に向かう車中で1曲目「エキサイター」がかかって、あまりのコテコテ度に頭から離れなくなってしまいました。今月の脳内BGM大賞です。ヴォーカルのR・ハルフォードは、数年前レイザーラ…
「ギミー、シェルター!(後編)」 主人の大学OB音楽サークル合宿に、原曲も知らずにコーラスで参加する事になった私は、それが恐ろしく安請合いだった事に気づくも後の祭り、高まる先輩達の期待に応えようと必死に努力はしたものの、一介の中年OLがいきなりソ…
80年代初頭から現在つるっぱげになってもなおゴスの帝王として君臨する、アンドリュー・エルドリッチ率いるシスターズ・オブ・マーシーの初期シングル集です。シスターズは一般的にアルバムよりもシングルが、オリジナルよりもカバーの方がかっこよく、とり…
「ギミー、シェルター!(前編)」 一昨年より私も毎年参加する事になった、主人の大学OB音楽サークル合宿の事前会合に参加した。会合では合宿で演奏するバンドや曲が参加者によって正式に決まり、その日より合宿本番に向け一ヶ月、各バンド怒涛の練習が各地で…
70年代パンク・シーンでは、玄人受けが祟ったのか、日本ではあまり回顧されない部類の逸材、マガジンのデジタルリマスターが本国イギリスで一挙発売。これはデビュー作ですが名曲'shot by both sides'(このタイトルも秀逸!)も入っていて、いの一番にお勧め…
「ほんとうの世界」 さきの大震災で運行に甚大な支障が発生した東北新幹線は、途中最大余震に阻まれながらも4月29日、遂に全線開通を果たし、減速ではあるがバスや自動車で何時間もかけたり迂回ルートなど不慣れな手段での移動より遥かに楽に東北入りができ…
'51年のSF映画「地球の静止する日」のリメイクです。オリジナルでは宇宙人が核の廃絶を訴えますが、今回は環境破壊を阻止するためにやってきます。前半はキアヌ扮する宇宙人が擬態した人間の体に馴染めず、腹が減ってサンドイッチを万引きしたりトイレで気分…
「潜入!!韓流イベント」 先日、主人が休日出勤する事になった。主人が勤めるレコード会社に所属する男性韓流グループのイベント立会で、参加するファンの誘導整理にあたるという。終わったら夕食でもどうか、折角だからイベントも見にくればというので、韓…
70年代後半から80年代サンフランシスコで活躍した実験系ノイズパンクバンド、クロームの初期最高傑作と称される2ndと3rdアルバムのカップリングです。同郷のレジデンツとも昵懇だっただけあって、様々なテープ操作による異形の効果音が、彼らが成長期に慣れ…
「ニュータウンの雪」 大晦日から元旦にかけて全国的に大雪となり、帰省した盛岡もご他聞に漏れず大晦日の早朝から元旦の未明まで、降雪地帯としても近年稀に見る積雪となった。主人の実家は盛岡市内のニュータウン第一期区画で、初期入居から40年が経ち、急…
忘れない頃に新作を発表する今敏*×マッドハウスの作品ですが、人の夢に侵入して人格を破壊したり、サイコセラピーの為に夢に浸入する際は全く違う人格だったりと、なかなか攻殻っぽいです。おまけにサブキャラがトグサ(声も山寺宏一)やゴーダにキャラがか…
「高雄冠水(後編)」 台湾入りして3日目、いよいよ台風が上陸しようとする最中、私達は従姉の次男・建ちゃん夫婦の案内で父の故郷・麻豆から台南へと向かった。道すがら、台南の史跡である鄭成功がオランダ人を排除した城跡などを車で走ってくれるが、人っ…
本年グラミー賞を獲得したマーズ・ヴォルタの、受賞曲を収録した4作目「ゴリアテの混乱」です。このアルバムにはとにかく「隙間」がありません。急勾配を転げ落ちてくる火砕流ばりの強烈な演奏に、脳天直撃のファルセットヴォイスが追討ちをかけ、あとひと…
「高雄冠水(前編)」 父の百か日が過ぎ、秋のお彼岸に入ろうとする9月半ば、台北に住む従兄の招待で4年ぶりに三姉妹全員で台湾へ行った。三姉妹揃っての旅行は実に40年ぶり、さらに台湾へ揃って行くのは初めてだ。従兄も、5日間の旅程にできるだけ多くの…
キッスのライブは、この曲は火柱、この曲には血へど…と数々のお約束があり、歌舞伎の十八番にも通じる普遍性が、親子2代に亘り愛される理由でしょう。客席にも、親の絵心のなさで凄い顔をしている子供が沢山いました。ポール・スタンレーの、ドリフの長さん…
「ウォーキング・レッスン」 先月、通っていたフィットネスクラブが閉店したので、全く運動しなくなるのもどうかと思い、秋からはウォーキングに力を入れることにした。運動として歩くのだから、一度正しいウォーキングを身につけたいと思い、たまたま春に買…
以前紹介したJ・フォックス在籍時の作品です。1978年発表後脱退しましたが、私は彼がいた頃の、パンクの終焉とテクノの黎明がないまぜで、情熱的でいてどこか傍観している空気感が好きで、中でもこの作品は、今聴いても少年が少年でなくなっていく狭間みた…
「ブームの裏側」 ここ数年、右肩上がりで山ブームとマラソンブームが来ているが、皇居周辺ではランナーが飽和状態で接触事故も多発、また各地で行なわれるマラソン大会は、参加受付があっという間に定員オーバーとなり、いつも参加しそびれて悔しい思いをし…
昨夏はカンヌ、その後も世界の映画祭に出没している押井守の最新作です。主人公の少年を含め大人や子供、皆それぞれの形で思いやりのある暖かい人達ばかり登場する中、なぜかヒロインだけが突出して破綻しているのが一応ストーリーの牽引力になっているので…
「拡大路線」 地元西武線某駅前に昨年末、若い大将が一人で切盛りするたい焼きやができた。営業時間は12時から夜8時までで木曜定休、3人も入ったら動けない程の手狭な店だが、定番の小倉あん、カスタードに限定の味が一つ、と3つの味があり、昼時には焼上…
U2とメンバーが血縁かつ幼馴染という関係から世に出た稀代のゴシックバンド、V・プルーンズの2ndアルバム(1982)です。音楽性の全く違うU2の前座で「耳の遠い婆さん&小太りのうるさいおばさん」みたいなコントを繰り広げていた意味不明の彼らが、瞬間芸とは…
「看取り介護」 先月、彼岸の頃より肺炎を起こし入院していた高齢の父が、快復の見込みなしとの判断により、入所先の特養に看取り介護のため戻ってきた。看取り介護とは、家族に代わって介護施設が中心となって、自宅ではなく施設内で「看取る」事だが、病院…
仮面ライダーと暴れん坊将軍が江戸時代で共に闘うという荒唐無稽な設定に惹かれ、劇場まで観に行きました。当然親子連ればかりですが、よく見ると大きいおともだちもチラホラ来ていました。さぞ破綻した話と思いきや、思った以上に自然に、しかも効果的に描…
「甥っ子Kの非日常」 連休明け、久し振りに長姉の長男に会った。甥っ子は大学院を卒業後、好きなゲームソフトの開発に携わりたいと大手ゲーム会社に就職したが、まずは現場を経験する為に本社勤務ではなく全国の系列店、所謂ゲームセンターに配属となった。…
今や世界的スター、U2の3作目です。彼らはこれを引っさげて1983年に初来日し、「夜のヒットスタジオ」にも出演。当時は余りにルックスが貧乏臭かった為、まさかこんなにビッグになって社会的にも発言権を持つようになるとは思いませんでしたが、サウンド…
「挟み撃ち」 昨年から姉の紹介で西荻窪の鍼灸院に通っている。自分より少しだけ若い女性鍼師が自室で開業している小さな鍼灸院だが腕は確かで、生まれつき目が悪く、幼少の頃から悩みの種で初診時「背中の色が違う」と驚かれる程の執拗な肩凝りと目の疲れが…
LPT annex ファンの皆様へ架空の香水店La Parfumerie Tanuと併せてLPT annexのご愛読をありがとうございます。今月から、LPTの新企画の準備で多忙のため、誠に勝手ながら予約配信/投稿作業をしばらくお休みさせていただきます。再開は7月後半、金曜日配信のl…
電脳がらみな国際的政治腐敗の成敗とストーリーは相変わらずですが、そこに高齢少子化が絡み、いきなり現実味が強くて何となく地味な印象です。映画「攻殻機動隊」「イノセンス」も観ている人には思わずニヤリなモチーフがあちこち散りばめられていて、オマ…
「踊るダメ人間」 年始に罹病した胃腸風邪が治りきらない1月のある日、桜台の焼肉屋からDMが来た。岩手の黒毛和牛、門崎丑(かんざきうし)を振舞うこの店は、直営牧場を持ち精肉販売も行う本格派で、一関の本店から来たDMには、本店でのセールに併せて…
'83年の初来日以来、実に25年ぶりの再来日*を果たしたジョン・フォックスの来日記念盤で、初期作品のみをプレイした昨年のメタマティック・ツアーの模様を収めたライヴです。既に50半ばのF先生ですが、30前だった初来日と比べて猛烈にパワーが増幅、キーボー…